市民捜査官ドッキ (2024):映画短評
市民捜査官ドッキ (2024)このおばさんこそが現代のヒロインだ
若い男やおじさん、若い女性が活躍するアクションものやノワールものは数多いが、おばさんが事件解決のために活躍する作品は少ない。実話をもとにした本作は、振込詐欺に遭ったおばさん(ラ・ミラン)とわちゃわちゃした友人たち(ヨム・ヘランら)が執念の追跡で凶悪な詐欺グループの首領を追い詰める。クライマックスからラストにかけてビリビリするような興奮に包まれるのは、何の力も持たないおばさんが「世の中はこんなもの」「金がある方が正しい」「これぐらいで手を打っておこう」とは真逆の行動に出るから。弱い者を踏みにじるヤツが許せなくて、いても立ってもいられない。このおばさんこそ現代のヒロインだ。
この短評にはネタバレを含んでいます