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トップモデル出身のイケメン俳優が語る、笑顔で死んでいった特攻隊員の胸の内

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「義理と人情の世界が好き」と語る前川。186cmの長身です!
「義理と人情の世界が好き」と語る前川。186cmの長身です!

 太平洋戦争末期、鹿児島県の知覧飛行場から飛び立っていった若き特攻隊員たちの姿を描いた『俺は、君のためにこそ死ににいく』のDVDが発売された。本作で、朝鮮人でありながら、特攻隊員に志願し、出撃していった金山少尉を演じた前川泰之に話を聞いた。

 世界のコレクションで活躍するトップモデルだった前川が、俳優に転身して初めて映画出演を果たした本作。「役作りというよりも、とにかく“成り切る”ことしか頭になかった」と振り返る。一体どのような気持ちで金山少尉が飛び立っていったのか、日本人の前川が彼の心の深淵(しんえん)を理解し、演じるのは難しかったに違いない。前川は、靖国神社にも行き、この時代に関する映像資料を探し、インターネットでも情報を収集するなどさまざまな角度から当時の状況を調べて、金山少尉に近づいていった。

 「彼は、日本人に成り切って死ににいったわけではないと思うんです。朝鮮人としての魂を持っているという意識がすごくあったと思います」と話す。だからこそ、出陣を前に、おそらく自分のルーツ、アイデンティティーといったものを、死ぬ前に出したいという気持ちから鳥濱トメの前でアリラン(有名な朝鮮民謡の1つ)を歌う場面が観るものの胸を打つ。歌声は途中からおえつに変わり、それまで抑えていた感情を一気にはき出すように涙に暮れる、ここは作品のハイライトともいえる場面だ。金山少尉は7,8歳まで朝鮮で育ったという設定なので、完ぺきな発音になるまで特訓を重ねて歌をマスターしたそうだが、新城卓監督からは「ちゃんと歌おうと思うな。彼の生きてきた人生そのものを体で表現しろ」と言われ、気持ちで押していくように歌ったのだという。

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 本作は特攻をテーマにしているからといって、メッセージ色が強い作品では決してない。「こういう時代を生きた若者たちがいて、それを見守った鳥濱トメさんのような女性がいました。それを伝える映画です。だからこの映画を観た後、友だちや家族と話しをしたり、もっと彼らのことを知ろうとしたりする、そのきっかけになったらいいと思います」と真摯(しんし)に語ってくれた前川。明日の命をも知れぬ日々だからこそ、今日、この瞬間の優しさを強烈に感じることができた、そんな人々の姿がこの映画には刻まれている。

『俺は、君のためにこそ死ににいく』DVDは10月21日より発売中
オフィシャルサイト chiran1945.jp

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