ヒステリックな場面が大好き!スリラー『Bug/バグ』に主演するアシュレイ・ジャッドにインタビュー!
オフ・ブロードウェイの舞台劇を映画『エクソシスト』のウィリアム・フリードキン監督が映像化した映画『Bug/バグ』について主演のアシュレイ・ジャッドに話を聞いた。
元夫の暴力から逃れ、新たな恋人とモーテル住まいをしているアグネス(アシュレイ・ジャッド)だが、ある日を境に恋人が虫に寄生されたと訴え始めたことから、2人の間に異様なことが起きていくスリラー作品。
‐感情むき出しのシーンが多くありますが、あなたはこの役のどこに魅力を感じたのでしょうか?
(アシュレイ・ジャッド)この映画に出演を決めたのは意外と単純な理由よ。この作品のプロデューサーであるホリー・ウィーアズマとは前から知り合いで、その流れで脚本を読ませてくれたのね。それともう一つは、わたしのエージェントがこの作品を嫌っていたの。そのリアクションがわたしの中にあるクリエイティブな闘争心をかき立てくれたわ(笑)。もちろん、孤独で秘密を持ったこのキャラクターに共感が持てたからというのが一番の理由だけど。
‐共演のマイケル・シャノンは同じ役柄をオフ・ブロードウェイで演じていますが、そのことが役作りの手助けになりましたか?
(アシュレイ・ジャッド)マイケルはこのストーリーを知り尽くしていたから、すごく頼りになったわ。彼は舞台で演じながらその役を進化させていったのね。たまたまその舞台を見たフリードキン監督が、マイケルの演技に興奮して、映画でもキャスティングするということになったの。フリードキン監督はマイケルをすごく尊敬していたわ。だからわたしはその2人の間に溶け込んで演じただけよ(笑)。
‐これだけヒステリックな場面が多いと、演じる前に恐怖を感じたりして、脚本の変更などを要求したりしませんでしたか?
(アシュレイ・ジャッド)恐怖なんて感じなかったわ。きっとわたしが利口じゃなかったせいもあるのかもね(笑)。ただわたしの場合は恐怖やヒステリックな空間が大好きで、そういった場面には積極的に挑戦してみたくなるようなところがあるのよ! 撮影前に姉に電話でこの物語を話して聞かせたことがあったんだけど、彼女ったら「そんな役どうやって演じるのよ!?」って驚いてたわ。だからわたしは「全然わからないわ」って答えたの(笑)!
ハリウッドを代表する美人演技派女優の彼女だが、素顔はどこか自然でとても素直な印象だった。しかしアシュレイが本作で見せる顔は、それらを感じさせない鬼気迫るものがあり、非常に驚かされた。(取材・文:細木信宏)
映画『Bug/バグ』はシアターN渋谷ほかにて全国公開中