主演男優賞候補?目力満点の14歳の少年はニカラグアから
第21回東京国際映画祭
21日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで第21回東京国際映画祭コンペティション部門に出品されている映画『プラネット・カルロス』の公式上映が開催され、アンドレアス・カネンギーサー監督、主演のマリオ・ホセ・チャベス・チャベスらが上映後のティーチインに応じた。
ニカラグアの貧民街で、詩人になろうと奮闘する少年の成長を描いた本作。主人公のカルロスを演じたのは、演技未経験にもかかわらず主演に抜てきされたマリオ君だ。「なかなか主演が決まらない状況が続いたが、マリオを見つけた瞬間、『この子だ』って即決したんだ」とアンドレアス監督。そんな現在14歳のシンデレラボーイ、マリオ君は将来有望なイケメンなだけでなく、客席にちゃめっ気たっぷりの笑顔を振りまいたり、カメラを向ければしっかり目線をくれたりとなかなかのサービス精神の持ち主でもあった。
しかし劇中、恋する少女をデートに誘うシーンについてどんな気持ちだったのかと質問が飛ぶと「うーん……僕はあのシーンが好きだよ」とだけ答え、照れながらモジモジする一幕も。ティーチイン終了後、観客からサイン攻めに遭っていた大人気のマリオ君を直撃してみると「先日は浅草に遊びに行ったよ! ホント家には帰りたくないなぁ」と日本滞在を楽しんでいる様子。また「将来は俳優になりたいと思っているんだ」と夢も語ってくれた。
『プラネット・カルロス』はニカラグアの貧民街を舞台に、詩人になることを夢見る少年カルロス(マリオ)がさまざまな困難を通して、成長を遂げる物語。もともとニカラグアでストリート・チルドレンに関するドキュメンタリーを撮ろうと考えていたアンドレアス監督が、彼らの抱える問題と向き合いながら「やはりフィクションを撮ろう」と決意し撮影された作品だ。