元ザ・クラッシュのミック登場!ジョー・ストラマーの死去をきっかけに誕生したチャリティー描く映画
現地時間10月1日、イギリスで行われているレインダンス映画祭で、アラン・マイルズ監督の映画『ブレイキング・ロックス』(原題)のワールド・プレミアが開催された。元ザ・クラッシュのミック・ジョーンズ、フー・ファイターズのクリス・シフレットなどが登場するライブ付きとあって、熱気あふれるプレミアとなった。
本作はイギリスのロックミュージシャン、ビリー・ブラッグが始めたチャリティーの様子を追ったドキュメンタリー映画。ブラッグは、ラッセル・クロウが影響を受けたことで知られる人物で、政治活動家としても有名だ。
ザ・クラッシュのボーカリスト、ジョー・ストラマーが亡くなって5年目の2007年に、ストラマーのために何か活動したいと考えたブラッグは、ザ・クラッシュの「ジェイル・ギター・ドアーズ」をそのまま冠したチャリティーを開始する。その中身は、服役中の受刑者にギターを贈ることで更正を助けるというもの。刑務所を訪れ、ギターレッスンなどをするブラッグを撮ったマイルズ監督は、ストラマーがミックと19年ぶりに同じステージに立った際の模様を撮影した人物でもある。ザ・クラッシュ再結成かと思われた中、それから数週間後にストラマーは亡くなり、二人が同じ舞台に立つことはなくなってしまった。
本編上映後には観客席のイスが片付けられ、ライブが始まった。フー・ファイターズのギタリストで、ジャクソン・ユナイテッドではボーカルを務めるクリス・シフレットや刑期を終えてミュージシャンになったジョニー・ニーソム、イギリスのバンドであるゲット・ケープ・ウェア・ケープ・フライ、MC5のウェイン・クレイマーらが出演。終盤にはミックが登場するなど終始盛り上がりを見せていた。
なお「ジェイル・ギター・ドアーズ」プロモーションCDには、ミックと共に元ザ・クラッシュのトッパー・ヒードンも参加。こちらは約27年ぶりのザ・クラッシュ・リユニオンとなっている。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)