黒澤明監督の『羅生門』デジタル復元プロジェクトチームが全米映画批評家協会で映画遺産賞に!
3日、全米映画批評家協会賞が発表され、1950年製作の黒澤明監督『羅生門』のデジタル復元版のプロジェクトチームがヘリテージ(映画遺産)賞を受賞したことがわかった。
この賞は、優れた映画を復元して、保存することに貢献した団体、または個人に送られる賞で、2010年はブルース・ポズナー(『Manhatta』)、トレジャーズ・オブ・アメリカン・フィルム(アヴァンギャルド作品集1947-1986)、ワーナー・アーカイブ・コレクション、UCLAフィルム・アンド・テレビジョン・アーカイブ(『赤い靴』)、Kinoインターナショナル(アヴァンギャルドVol 3.エクスパラメンタル・シネマ1922-1954)と並んで、黒澤明監督の『羅生門』をデジタル復元したチームであるアメリカ映画芸術アカデミー、東京国立近代美術館フィルムセンター、角川文化振興財団に対して贈られることとなった。
実はこの『羅生門』のデジタル復元は日本の角川映画とあのアカデミー賞でおなじみのアメリカ映画芸術アカデミーが共同で作業をしているもの。また日本側の監修として東京国立近代美術館フィルムセンターの技術的・学術的な助言も加わりハイクオリティーな復元が行われている。『羅生門』のデジタル復元版は2008年に日本でも一般劇場公開されたほか、東京国際映画祭で上映、アメリカのサミュエル・ゴールドウィン・シアターでも上映されている。
このプロジェクトで行うデジタル復元としては『新・平家物語』に続きこの『羅生門』が2作品目。角川映画では今後も大映、角川映画、日本ヘラルド映画のアーカイブとして1600タイトル以上ある秀作を保存するためにプロジェクトを継続していく。
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