欲望は罪なのか?謙虚な日本人から欲張りな日本人へ!『ウォール・ストリート』のゲッコーを見習え!
ウォール街に生きる、金に貪欲な主人公ゴードン・ゲッコーの生き様を描く『ウォール・ストリート』の公開を記念して、「欲望は罪か?」をテーマに、アンケートを実施したところ、意外な結果が出た。
1987年に製作された映画『ウォール街』に初めて登場したゴードン・ゲッコーは、プライベートジェットに、美しい女性をはべらせ、ぜいたくの限りを尽くした生活を満喫する、物欲、金欲にまみれた男。オリヴァー・ストーン監督が金融界に生きる人々をショッキングに描いた本作は、当時大ヒットを記録し、主人公のゴードンは、実在の人物ではないのにもかかわらず、経済誌に登場するほどの有名人となった。そして前作の公開から約14年、リーマンショックのあおりを受けて世界が不況と闘う今、ストーン監督が再びメガホンを取った映画『ウォール・ストリート』で見事な復活を遂げたゴードン・ゲッコーは、わたしたち現代人に問いかける。「is greed good?(欲望は善か?)」。作中にも登場するこの問いをウェブ上から投げかけてみたところ、意外にも7割の人間が「欲望は罪ではない」と答えた。プロモーションで来日した際、ストーン監督は、「日本の人は謙虚でまったく欲がない。もっと強欲に生きるべきでは?」と語っていたが、この結果は監督の予想をいい意味で裏切るものとなったに違いない。
日本人の歴史をひもとくと、ストーン監督の言葉通り、謙虚で欲を持たずに生きることが美徳とされてきた。だが、今回のアンケート結果を見る限り、日本人にも欲望を善とする考えが出てきたようだ。ストーン監督ですら、「ゴードンは、相変わらずのクソ野郎」と呼ぶほど、家族や友人を平気で裏切り、金に執着するゴードンだが、彼は映画の中で、欲望をいかにうまく利用していくかを教えてくれる。欲望を持ったがために堕落するか、欲望を幸福への第一歩にするかは、あなた次第。この映画を観れば、自分なりの答えが出てくるはずだ。
本作は、映画『トランスフォーマー』などで注目を集めたシャイア・ラブーフと、映画『17歳の肖像』で昨年のアカデミー賞にノミネートされたキャリー・マリガンの若手実力派を新たなキャストとして迎え、ゴードンと家族をめぐる人間模様、そしてウォール街の非情なマネーゲームを描く。
映画『ウォール・ストリート』は2月4日より全国公開