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ケヴィン・ベーコン、エレン・ペイジ、リヴ・タイラー出演のスーパーヒーローを描いた話題の新作『スーパー』製作秘話

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ジェームズ・ガン監督
ジェームズ・ガン監督

 映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』の脚本を執筆し、映画『スリザー』の監督を務めたジェームズ・ガン監督が、型破りなスーパーヒーローを描いた話題の新作『スーパー(原題) / Super』について語った。

 同作は、さえない料理人フランク(レイン・ウィルソン)が、ある日口のうまい麻薬ディーラー、ジャックス(ケヴィン・ベーコン)に妻(リヴ・タイラー)を奪われてしまうが、フランクは神の啓示を受けて、妻を取り返すことを決意する。そこで彼は、スーパーヒーロー「クリムゾン・ボルト」に扮装して、本屋の店員リビー(エレン・ペイジ)の手を借りて、ジャックスと彼の一味に闘いを挑むという。

 ジェームズは、この脚本をかなり前に執筆したらしい。「2002年の4月2日に57ページもの脚本を一気に書き上げたのを覚えているよ。実は、短編の脚本を執筆するつもりで書き始めたが、だんだん主人公フランクのキャラクターにハマっていって、気付いたらそれだけの量の脚本を1日で書いていたんだ。もちろん、そのときはあくまで草稿で、その後随分書き足すことにはなったけれどね」と最初は長編用ではなかったことを明かした。

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 この映画は、スーパーヒーローを描いた映画と言えるのだろうか、との質問に「人に一言で簡単に説明するには、スーパーヒーローを描いた映画と言ってもいいけどね。でも例えば、映画『バットマン』では誰が悪者で、誰を退治すればよいかすぐにわかるが、この映画では、フランクがスーパーヒーローに扮して行っている制裁は、制裁を受けるべきほど悪いことをしていない人でも、フランクにレンチで頭を叩かれてしまったりするんだ。しかも、普通のスーパーヒーローの映画は、やっつけるシーンを描いても、敵が血だらけになっている映像は省かれているが、この映画は、それさえも全部見せてしまっているんだよ」とある意味、アンチヒーロー的な要素を持っている主人公でもあることを語った。

 アカデミー賞にノミネートされた経験のあるエレン・ペイジのキャスティングについては「レイン・ウィルソンが以前に、エレン・ペイジと映画『ジュノ』で共演していて、彼が彼女にこの脚本を読むようにと渡してくれたんだ。彼女はその脚本を気に入ってくれて、その後すぐにランチを食べながら会合したんだよ。エレンは、彼女と同じ年代の女優の中では、群を抜いて素晴らしいと思っている。けれど、この作品は普通とは違ったスーパーヒーローを描いた映画だから、はたして彼女に理解できるか不安だったし、彼女はオーディションもやらなかったため、実際に彼女がしっかりと演じられるか不安だったけれど、彼女は見事に演じ切ってくれたよ」と若手の女優を高く評価した。

 この映画では、レイン・ウィルソンはテレビドラマ「ザ・オフィス」でのあまり感情的にならない役と違って、繊細な演技をしている。さらに、普段は年齢に比べて賢く見える役の多いエレン・ペイジが、この映画では全く成長していない20代の女性を演じているという、映画の内容も含め予想外の演出が興味深い映画に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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