IMAXデジタルシアター続々と日本に導入 都内近郊にも続々と IMAX版邦画作品にも希望が
7月15日から、109シネマズ木場にIMAXデジタルシアターが導入されることとなり、東京都内で同システムを導入するシネマコンプレックスは3館目となった。今後も郊外を含め、ますます導入館は増えていきそうだ。
今回IMAXデジタルシアターが導入されるのは、江東区にある109シネマズ木場。これまで都内のシネコンでは、町田市の「109シネマズグランベリーモール」と、23区内にオープンした「ユイテッド・シネマとしまえん」にしか導入されていなかったため、これまでIMAXを楽しむため、郊外まで遠征していたファンにはうれしいニュースだ。
IMAXとは、カナダのIMAX社が開発した映写システム。通常の劇場映画でかかる作品よりも大きいフィルムを使用し、巨大なスクリーンに映像を投影、高精度の映像を楽しむことができる。しかし、これまでは設備や採算、コンテンツ不足の面から、限られた劇場にしか導入されていなかったが、通常の劇場映画をIMAX専用に最適化する技術の開発や、高精度映像のデジタル上映の実現。既存の設備を利用できる、シネコン専用スクリーンの登場などで、今後はさらに導入館を増やすことが可能となる見通し。過去にはフィルムのプリント代や、輸送費などの負担が大きく、専用劇場では3か月近くという、長い上映期間をとらなければ収益を見込むことがでなかったなどのネックが一気に解消された形だ。
また「109シネマズ」を展開する東急レクリエーションズによると、IMAX社は、IMAX上映館が同一国内で10館以上開設されれば、その国の作品をIMAX上映用としてラインアップに加える考えがあるという。実際、中国では映画『唐山大地震 -想い続けた32年-』が中国初のIMAX映画として公開されている。現在日本国内のIMAXデジタルシアター導入館はすでに10か所を超えてる。そして、導入館はさらに増える予定ということだ。IMAXのラインアップに加われば、国外のIMAXシアターへの売り込みを掛けやすくなり、日本映画の海外市場での売り込みに期待ができる。記念すべき邦画初のIMAX映画の上映は、近い将来に行われる可能性が高そうだ。(編集部・入倉功一)