『X-MEN』主役のジェームズ・マカヴォイ、理想のミュータントは愛のキューピッド「アモーレ!」
すでに公開中の全米では多くの批評家から「シリーズ最高の仕上がり」という声が上がっている映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』。その主人公で、後にプロフェッサーXとなるチャールズ・エグゼビアを演じるジェームズ・マカヴォイがロンドンでインタビューに応え、ミュータントの超人パワーに絡め、さり気なく幸せな私生活をアピールした。
映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』写真ギャラリー
まずは、もし自分がミュータントになるなら、どんな超人パワーを身に付けたいか? という質問を投げかけられたジェームズ。すると「もし僕が超能力を得られるなら、人に恋の衝動を起こさせるパワーがいいな。そのヒーローの名前は『アモーレ』(愛、恋愛)がいい! ある人に近づいて、皮膚をちょっとだけ取らせてもらう。そうやってフェロモンを採取するんだ。このフェロモンを対象となる人にすりつける。そうすれば究極の敵同士も相思相愛になるってわけ。いやー、忙しくなるよ!」とおどけた返答。
そんな自分のアイデアを気に入った様子のジェームズは、その後、関係のない質問に対しても「アモーレ!」「アモーレ!」と連呼。ここまで「アモーレ!」な気分を隠さないのは、息子が生まれたばかりで、パパとしての幸せを満喫しているから? そこで、父親になった心境を尋ねられると、「家族との時間をできるだけ増やすようにしているよ。家を長く空け、遠くで仕事をする時間を減らしてまでもね」と穏やかな表情で語り始めた。
「今は、妻とうまく家事を役割分担しているんだ。まぁそんなにのんびりしてばかりもいられないから、そのうち、オファーが来た仕事は断れなくなるだろうけど……。幸い今のところ、イギリス国内での仕事がメインだから、ロンドン北部のクラウチ・エンドから通えるパターンが多いかな。みんなに『アメリカへ行けば仕事も増えるよ』と言われるけど、取りあえず移住することは考えてない。だって映画業界って、インターナショナルなものだよね?」と家族と故郷を一番に考えていることを明かした。
ハリウッドの超メジャー作品である『X-MEN』シリーズの主役を張りながらも、わが道を行くジェームズ。これからも『ウォンテッド』のようなアクション大作と、『つぐない』のように、小粒ながら良質のイギリス作品の両輪で活躍していくつもりのようで、彼の繊細な演技のとりこになったファンには、うれしい限りだろう。(取材・文/斉藤博昭)
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は6月11日より全国公開