「24」のジャックとは正反対キャラ!知的犯罪をスマートに捜査する新ヒーロー「ホワイトカラー」主役ニール=主演マットの魅力
「24」「プリズン・ブレイク」など人気ドラマを世に送り出してきた20世紀フォックスの新たなテレビドラマ「ホワイトカラー “知的”犯罪ファイル」が、ここ最近意外にいなかった新たな主人公のキャラクター像を打ち出し、じわじわとファンを増やしている。そのイケメン主人公のニール・キャフリーを演じるマット・ボマーに、このドラマの魅力やマット自身のハンサムゆえの苦労について聞いた。
「24」ジャック・バウアーが強引かつバイオレンスなヒーローだったことに比べるとニールは正反対のキャラクター。絶対に力づくでものごとを解決したりしない。頭脳明晰で、ウィットに富んだ会話で巧みに相手を操り、スマートに事件を解決していく。ただし事件を解決するといってもニールは詐欺行為で投獄されていた犯罪者。ニールを逮捕したFBI捜査官ピーター・バークの捜査に協力することを条件に、GPS追跡装置付きの足かせをはめられてニューヨークに構えた自宅3キロ圏内の自由を得てFBIコンサルタントとして活躍する。
マット・ボマーは、ニールのキャラクターを作っていく上で、レオナルド・ディカプリオが映画でも演じた『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のフランク・W・アバグネイルなどを思い描いたという。それだけでなく、「『泥棒成金』(1955年公開)のケイリー・グラントから、『スティング』(1974年公開)のポール・ニューマン、それに『フェリスはある朝突然に』(1987年公開)も参考にしたよ。彼は大きな子どもみたいなところがあって、完全には大人に成りきっていないし、衝動的な行動をする。自分自身に正直なところがあるからね」と知的犯罪映画のヒーローを参考にしたことを明かした。それは身のこなしや表情だけでなくファッションや考え方なども取り入れているらしく、クリエイターと徹底的に話し合い、現代的というよりはクラシカルなキャラクターの信条や人生観を参考にしたことを明かした。ニールが捜査するのは歴史的な絵画など由緒正しい美術品の盗難、偽造事件などで、それらの価値を理解できるキャラクターという面では、やはりトラディショナルな感覚を持っていることが大切だからだろう。
マットは、テレビドラマ「CHUCK/チャック」でもイケメンでパーフェクトな男性を演じており、彼がハンサムであることに誰も異論はないはず。そんな彼にいつから自分がイケメンであることを意識しはじめたのか、率直に素朴な疑問をぶつけると意外にも「イケメン」と面と向かって言われたことがないらしく、「いや、いまだに待っているところなんだよね……。かっこいいと言われることを待っているわけではないんだけど。僕には兄がいて、歳上の兄弟がいると、その役割は弟を、カッコいいとか思わせないようにするものなんだよね。だからニール・キャフリーというキャラクターに皆が惹かれるのはとてもうれしいね」と率直でリアルな答えが返ってきた。
ただやはり、役者のキャラクターをカテゴリー分けするときに「イケメンカテゴリー」にマットが振り分けられるのは事実。そのことが足かせになっているとかいないとかは、特に意識をしていないらしい。「そもそも、俳優という職業というのは、自分ではまったくコントロールできないことの方がほとんどだからね。しかも、すごく主観的に物事が決まっていくし、自分ではどうすることもできない。自分にできることは、作品に出演して、自分が演じているキャラクターをいかに作り上げるのか考えることに神経を注ぐこと。そして、それを人が気に入ってくれればいいなあと願うことくらいしかできなからね。それ以外のことは、本当に運命でしかないと思うんだよね(笑)」としっかりと地に足が着いた冷静な答えが返ってきた。カーネギーメロン大学を卒業した彼自身もインテリで、物事を論理的に考えるタイプらしいが最後は運命に身を委ねるというロマンチックな考え方にも彼の個性がのぞけた。
「ホワイトカラー “知的”犯罪ファイル」はニューヨークを舞台に展開するドラマだけに街並みだけでなく、ニールの部屋や持ち物などもさりげなく洗練されていて、そこもドラマの魅力の一つ。犯罪捜査ドラマというカテゴリにありながら流血やバイオレンスなどは、最小限に抑えられているところが、男性だけでなく女性ファンも多い理由だろう。(編集部・下村麻美)
ドラマ「ホワイトカラー “知的”犯罪ファイル」10月5日(水)レンタル&セル同時発売
<レンタル>Vol.1-7(※全14話)<セル>『ホワイトカラー"知的"犯罪ファイルvol.1』1,490円(税込み)(税込・3話収録)『ホワイトカラーDVDコレクターズBOX』 9,240円(税込み)(本編6枚+特典1枚)発売元:20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン