生瀬勝久、初単独主演!小西真奈美とあの世へ!? 映画『スープ』公開決定
どんな役柄でも自分のカラーに染める個性派俳優・生瀬勝久が初めて単独主演を務める映画『スープ』の公開が決まり、小西真奈美と共演することが明らかになった。二人は年上の部下(生瀬)と年下の上司(小西)という関係の中、ひょんな事故に巻き込まれ、あの世へ旅立つことになるキャラクターにふんしている。
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これまでテレビドラマシリーズ「トリック」や「ごくせん」、公開中の映画『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』などをはじめ、多くの作品で脳裏に強く焼きつく演技を披露してきた生瀬。その活躍ぶりから意外な印象さえ覚える初単独主演映画『スープ』が、来年初夏に公開されることとなった。生瀬がふんするのは、ダメ中年親父。妻とは5年前に離婚し、共に生活する一人娘にも愛想を尽かされ、仕事もできる方ではなく、自分でもウンザリするような日々。そんな部下を軽視する年下の上司を小西が演じるのだが、二人は事故に遭い死んでしまう。
現世に残した娘への思いが募る中、記憶を維持したまま生まれ変わる方法があると聞き、ある決断をする父……。伝えたい思いは娘に届くのか? 本作は家族のきずなをつぶさに描き出した感動作となっている。生瀬は「2011年の夏、わたしはこの映画の中で死にました」と冗談めかしながらも、「この映画のような世界があれば……。わたしはきっと報われる。ぜひ、ご覧ください」とコメント。希望を感じられる作品であることを明かした。一方の小西は、「死生観という重みのあるテーマを題材にしていながら、死の世界を特別なファンタジーみたいなものとして描くのではなく、笑いがあったり、悩んで開き直ってみたりと、それがすごく新しいと感じたし、リアルにも感じました」と本作の印象を語った。
そして、「孤独や希望だけでなく、無力感、無気力感、なんとなく生きている、失わないと本当に大切な物に気づけない。など、普遍的な感情と、現代ならではの感情を両方描いている作品」と付け加えた小西。メガホンを取った大塚祐吉も、「一人の人間の普遍的な愛情が物語の中心にあり、その想いがどういう状況になっても変わらず、やがてその愛が自分自身にもそそがれる話です」と温かさをにじませる作品に込めた思いを明かしている。あの世とこの世が舞台なだけに一見ファンタジックな世界観を想像するが、胸にしみるヒューマンドラマに仕上がった本作の公開を楽しみに待ちたい。(編集部・小松芙未)
映画『スープ』は2012年初夏、全国公開