マーティン・スコセッシ監督、自分の映画はすべて3Dで撮りたい!
マーティン・スコセッシ監督が、映画界に増えつつある3D技術について、自分の映画はすべて3Dで撮り、また過去に作った映画にも3D技術を使ってみたいと語っている。
スコセッシ監督初の3D映画『ヒューゴの不思議な発明』場面写真
スコセッシ監督は、新作映画『ヒューゴの不思議な発明』で初めて3D技術を取り入れ、その出来栄えは批評家からも高い評価を受けているが、あらためて3D技術の可能性に注目しているよう。Deadline.comのインタビューで、今後の作品をすべて3Dで作りたいかとたずねられ、「正直なところ、そう思うよ」とコメント。「3Dに取り入れられない題材はないと思うし、物語を語るテクニックとして、どんな題材でも3Dの奥行きは合うと思う」と語り、さらに「僕たちは日々、物事を奥行きとともに見ている。3D向きじゃない題材もあるだろうが、1935年にテクニカラーが使われたときのことを考えると、シリアスな題材向きではないと考えられていたものが今ではすべてがカラーだ。すべては考え方で、進んだ技術を与えられたときは色眼鏡を捨てるものだよ。自然な進化だ」と技術の進歩を積極的に取り入れたい考えを語っている。
スコセッシ監督はまた、自分の過去作も3D映像で撮りたいと思うかたずねられ、「それは興味深い質問だね…そうだな、『アビエイター』はいけるだろう。『タクシードライバー』もいいかもな。主人公にとても寄り添った話だからね。怖いくらいにキャラクターの存在感を終始打ち出しているし」とコメント。「3Dは、特に物語の深みを表現するような場合には、真面目な、物語を語るツールとして考えられるべきだ」と、3D技術についてSFやアニメーションだけでなくシリアスなドラマにも使われるべきと語っている。(竹内エミコ)