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ジュリー・デルピーを直撃!脚本、主演、監督に挑戦し、クリス・ロックが真面目な役を演じる新作について語る

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ジュリー・デルピー
ジュリー・デルピー

 トライベッカ映画祭(Tribeca Film Festival)で、映画『トリコロール/白の愛』や『恋人までの距離(ディスタンス)』でおなじみのジュリー・デルピーが、脚本/主演/監督に挑戦した新作『2 デイズ・イン・ニューヨーク(原題) / 2 Days in New York』について語った。

 同作は、ジュリー・デルピーが同じく脚本/主演/監督を務めた映画『パリ、恋人たちの2日間』の続編で、そのストーリーは、オリジナルで交際していたジャック(アダム・ゴールドバーグ)と別れたマリオン(ジュリー・デルピー)は、現在はニューヨークで、二度の離婚経験のある黒人のボーイフレンド、ミンガス(クリス・ロック)とジャックとの間にできた子どもと暮らしているが、ある日フランスからマリオンの家族が彼らカップルのアパートを訪れたことで、ひと騒動起きてしまうというコメディ作品。

 前作の『パリ、恋人たちの2日間』から4年の月日が経ったが、続編を制作しようと思った経緯とは「確かに、続編が(大作ではなく)インディ作品だったら、不思議と思われるわよね。わたしは、ジェームズ・ボンドシリーズが好きで、これはロマンティック・コメディ版のジェームズ・ボンド作品なのよ!(ジョーク)(笑)実は、主人公のマリオンと彼女の家族をもっと深く探索してみたくなったの。それにマリオンはフランス系アメリカ人という設定で、ある意味わたし自身の人生も含めて、もっといろいろ描いてみたいとも思ったの。なぜなら、前作ではそういった部分が少なくて、家族関係が描けていなかった気がしていたからなの。さらに今回は、マリオンが成長して子どももいて、様々な人生の問題に対処していかなければいけない状況下に置かれていくことも伝えたかったわ」と明かした。

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 コメディアンのクリス・ロックが真面目な役に挑戦していることについて「真面目ではあるけれど、(真面目であるために)すごくおかしいシーンもあるの。実は、続編を制作しようと決めた時に、すでにクリスに演じてほしいと思っていたの。もともと彼のスタンドアップ・コメディが好きで、一緒に仕事がしたいと長い間思っていたわ。ただクリスには、彼の第一印象を思い浮かべて全く想像できない、少し不安げで、神経質な役を演じて欲しかったの。要するに、彼がスタンドアップ・コメディも含めて、これまで人生を通して与えられた仕事とは全く異なった役を演じてほしかったのよ」と語る通り、この映画のクリス・ロックの演技は批評家の間で高い評価を受けている。

 舞台俳優であるジュリー・デルピーの実の父親が、映画内でもジュリー・デルピー演じるマリオンの父親役を演じていることについて「わたしの父は素晴らしい俳優よ! わたしは、生まれてからずっと父の舞台を観てきたの。わたしの両親はお金がなかったから、(ナニーを雇うお金がなかったために)いつも舞台裏に連れて来られて一緒にいたの。父はドラッグの常習者の役、女性役、さらに舞台の上で裸になっていた役なども演じていて、クレイジーな知識人という感じだったわ。だから、この映画で少しクレイジーな父親役もきっとできると思ったの。ただ、わたしが監督として父に指示をすると、『あれは嫌だ、これは嫌だ』と言って、わたしからの命令を受け入れるのを嫌っていたときもあったわ(笑)」と本当の意味で、家族関係が描かれているそうだ。

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 そのほかに、ウディ・アレンの作品に似ているとの指摘には、彼女自身は少し神経過敏で、「死」に対して取り憑かれているところが、ウディ・アレンに似ているかもしれないと言っていたのがおかしかった。最後に『恋人までの距離(ディスタンス)』や『ビフォア・サンセット』の続編について聞いてみると、良い脚本ができなければ製作したくないと答えた。映画は、最初から最後まで笑わせてくれる映画に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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