『エクソシスト』のウィリアム・フリードキン監督、テレビシリーズでのリメイクはなしと断言
1973年のホラー映画『エクソシスト』が、10エピソードのテレビシリーズとしてリメイクされることになったと伝えられていたが、オリジナル版の監督ウィリアム・フリードキンは、ウェブサイトdigitalspyの取材で、テレビシリーズの企画は存在しないと断言している。
フリードキンは、「『エクソシスト』のテレビシリーズの企画なんてないよ。週に一度のエクソシストなんて、バカげた話だ」とコメント、オリジナル版の映画が40年代にメリーランドで実際に起こったたった一つの事象を描いているのに対し、テレビシリーズを持続させるためには、嘘をたっぷり盛り込まなければならなくなると、シリーズ化の難しさを指摘している。
映画の原作となった同名小説「エクソシスト」の著者、ウィリアム・ピーター・ブラッティも、5月にウェブサイトbleedingcoolにて、「まったくのデマだ」とテレビシリーズ化の可能性を否定しており、著作権はいまもなお自分が所有していることを明言している。そればかりか、「フリードキンと僕は、ミニシリーズのリメイクの脚本に取り組んでおり、いつか形になればと思っている」と、オリジナルクリエイターたちによる、まったく別の『エクソシスト』リメイク企画の可能性を示唆してもいる。
『マーサ・マーシー・メイ・マーリーン(原題) / Martha Marcy May Marlene』のショーン・ダーキン監督が脚本と監督を担当すると伝えられていたテレビシリーズ企画には、もはや現実味はないのだろうか。あるいは、現実性を帯びてきた企画に対し、オリジナルのクリエイターたちが挑戦状を突き付けたのだろうか。成り行きにしばし着目したい。(鯨岡孝子)