久石譲、山田洋次監督『東京家族』の音楽手掛ける!巨匠同士の初タッグが実現!
山田洋次監督の新作『東京家族』の音楽を、数々のスタジオジブリ作品の音楽を担当してきたことなどで知られる久石譲が手掛けることが発表された。映画界と音楽界における巨匠の初タッグの実現。7月半ばに行われた収録では、久石の演奏を山田監督が「ブラボー!」と絶賛する一幕もあったという。
『東京家族』は、山田監督が小津安二郎監督の名作『東京物語』にオマージュをささげた作品。『家族』『おとうと』『学校』『男はつらいよ』シリーズなど、その時代の家族を見つめ続けてきた山田監督が、2012年の東京を舞台に「今の家族」の物語を描き出す。
初タッグとなる二人は、打ち合わせを重ねながら、じっくりと本作の音楽をレコーディングしていったという。山田監督は「僕がイメージしていたような、『そんな音楽が聞きたかった』と思っていたような、メロディーであり、楽想、音色(おんしょく)でありました」と満足のコメントを寄せた。
一方の久石は、これまで多くの山田監督作品を観てきたといい、「ぜひ一度参加させていただきたいなと思っていました。今回こうしてお話がきて、本当にうれしかったです」と喜びをあらわに。芝居を大切にする山田監督に合わせた「あまり主張はしないんだけど、後ろでしっかり支える」音楽を、との思いで取り組んだことを明かした。
東日本大震災の影響で約1年製作が延期され、脚本も見直された本作。橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優らが出演し、瀬戸内海の小島から上京してきた両親と、子どもたちのすれ違いと触れ合いを通して、家族のきずなや喪失が描かれる。山田監督が描き出す震災を経た東京の家族の物語を、久石の音楽がどのように彩るのか、期待したい。(編集部・入倉功一)
映画『東京家族』は2013年1月19日より全国公開