元プレイメイト、アンナ・ニコル・スミスさんが最期に出演していた映画の監督が裏側を明かす
わずか39歳の若さで亡くなった元プレイメイト兼女優のアンナ・ニコル・スミスさんが、最後に出演した映画『イリーガル・エイリアンズ(原題) / Illegal Aliens』の製作過程を描いたドキュメンタリー映画『アディクテッド・トゥ・フェイム(原題) / Addicted To Fame』について、デヴィッド・ジアンコーラ監督とプロデューサーのジョン・ジェームズが語った。
1992年に人気雑誌「プレイボーイ」で一躍脚光を浴びて、1994年には63歳も年上の石油王J・ハワード・マーシャル氏と結婚したアンナ・ニコル・スミスさん。だが、夫マーシャル氏が亡くなり、彼の息子との遺産相続をめぐって泥沼の法廷裁判を繰り広げた。同作は、そんな彼女が最後に出演した映画『イリーガル・エイリアンズ(原題)』の製作過程と裁判沙汰を、当時の出演者やスタッフと共に振り返ったドキュメンタリー作品だ。
今や多くのリアリティー番組があるが 、アンナさんはリアリティー番組最初のスターだった「彼女はルックスと話題性(裁判沙汰)で有名になり、テレビ番組に出演したが、人によっては名声を得ることは苦悩にもつながっていく。僕は、その後現れたパリス・ヒルトン、キム・カーダシアン、アラナ・(ハニー・ブー・ブー)・トンプソンがリアリティー番組に登場し、アメリカ文化を底辺まで下げたことを人々に認識してもらい、さらに名声の代償についても理解して欲しいと思って、この映画制作に至った」とデヴィッド監督は話した。
『イリーガル・エイリアンズ(原題)』を製作する上で、アンナさんは俳優コーチを雇った「アンナは今作のプロデューサーで、(勝手に)セキュリティーガード、俳優コーチ、チワワ3匹を連れてきていた。この俳優コーチとして雇われた男性レイは、俳優としての指導だけでなく、アンナの限られた言語能力の助けにもなっていた」とデヴィッド監督が明かし、さらにアンナさんから脚本の改稿を撮影現場で頻繁に要求され、デヴィッド監督が意図するものとは違った作品となり、ワースト・ムービーという評価を世間から受けてしまった。
アンナさんが亡くなる1か月前に、彼女の息子ダニエルさんが20歳で急死した。だが、同作でダニエルさんは、プロデューサーを務めるアンナさんのアシスタントをしていた「彼女と違ってかなりカメラに対してシャイだった。ただ、カメラの後ろで起きていることは明確に理解している賢い青年だった。僕らもこの映画のターゲットが20歳以下だと思っていたから、彼が現場に居てくれて、何が良いか悪いか、彼にバロメーターになってもらった」とデヴィッド監督が 振り返り、さらにジョン・ジェームズは、今作の使用音楽についてダニエルさんに聞いたと明かした。
最後にジョン・ジェームズは、アンナさんと息子ダニエルさんが亡くなった前後は、メディアが最も異常な状態だったと話してくれた。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)