サム・ライミ監督がディズニーとタッグ!『死霊のはらわた』からファミリー大作へ…作風の転換を語る
ハリウッドの鬼才サム・ライミ監督が、カルト映画からファミリー大作へと作風を転換することになったきっかけを明かした。『スパイダーマン』3部作でヒットメーカーとしての地位を確立したライミ監督だが、もともとは『死霊のはらわた』をはじめ、カルト的な人気で知られるクリエイター。そんなライミ監督にとって、ディズニーとの初タッグになるのが最新作『オズ はじまりの戦い』だ。
前作『スペル』では久々のB級映画テイストにあふれる演出が印象的だったライミ監督だが、新作『オズ はじまりの戦い』は作風をがらりと変えたファンタジー大作に。路線変更のきっかけについて「何か新しいものに挑戦したいという気持ちもありました」と明かしたライミ監督は、いわゆる“ディズニーらしさ”と自身の作風のギャップを感じることもなかったという。
ディズニーと『死霊のはらわた』監督のタッグは映画ファンにも驚きだったが、「個人的にも観客を明るい気分にさせるような映画が好きなんです」と意外な一面を見せる。本作のオファーを受けたのは脚本にほれ込んだからだといい、「この素晴らしい物語を、古典的ディズニー映画のスタイルで描いてみたいと思いました」と語った。
主人公オスカーことオズを演じるジェームズ・フランコとは『スパイダーマン3』に続くタッグ。自分本位で身勝手な男が、さまざまな出会いを経ることで立派な人物へと成長するというストーリーはシンプルだからこそ、演技に説得力が必要となる。そのため「技の方向性や、この役を演じるにあたっての懸念事項などについて、かつてないほど深いレベルで話し合いました」というライミ監督は、本作について「目いっぱい明るくて陽気な作品に思う存分チャレンジできるという意味で、すごく新鮮で楽しかったですよ」と振り返っていた。
本作は、作家L・フランク・ボームによる不朽の名作「オズの魔法使い」の前日談をディズニーが映画化したアクション・ファンタジー。魔女をはじめ、陶器の少女、翼の生えた猿フィンリーなど個性的なキャラクターはもちろん、『アリス・イン・ワンダーランド』スタッフによるカラフルな世界観も見どころの一つとなっている。(編集部・福田麗)
映画『オズ はじまりの戦い』は3月8日より全国公開