妻のとよた真帆と舞台に初挑戦!青山真治監督が舞台への意気込み語る!
映画監督の青山真治と俳優の高橋洋が、今月25日より上演される舞台「私のなかの悪魔」への意気込みを語った。本作は、青山と妻で女優のとよた真帆が、演出家と主演女優しての初タッグを組むことで話題を呼んでいる。
「一緒に仕事をするために結婚したようなもんですから、二人で何かを作りたいというのはずっとありました(笑)」と話す青山監督。舞台に興味を持つきっかけとなったのが、蜷川幸雄が主宰するニナガワ・スタジオの舞台で活躍していた高橋との出会いだった。「妻が蜷川さんの舞台に出演したことがきっかけで、蜷川さんの『お気に召すまま』を観に行ったんです。そのときはまだ高橋さんがどなたかも存じ上げなかったですが、彼の芝居に驚いて、自分も舞台がやりたいなと思いました」と青山監督は高橋の演技力に魅せられた当時を振り返った。
その後、高橋は青山監督の強い希望により、映画『東京公園』に出演。「高橋さんの役は、こういう役を演じて欲しいという当て書きで脚本を書いたほどでした」という青山監督に、高橋は「ずっと前から大ファンだった青山監督ですから、かぶりものでもいいから出たい! って思っていました。それがそんなふうにきちんとした役をいただいて、とてもうれしかった」とニッコリ。
青山監督が絶大な信頼を寄せる女優・とよたと俳優・高橋に加え、個性派俳優として知られる佐戸井けん太が加わった本作。スウェーデンの劇作家であるストリンドベリの脚本を青山監督が1年以上の歳月をかけて翻案したストーリーを、三人芝居で展開していく。
初日のセリフ合わせ前は「正直、不安だったんですが、とても面白かったです!」と大満足だった青山監督の一方、本作が約5年ぶりの舞台となる高橋はあくまでストイックだ。「役柄へのとっかかりをつかめれば、一気に自分のものにできるのですが、今回はまだ自分の中にある違和感が抜けていなくて……。この気持ち悪さを初日までになくせるように頑張りたい」と舞台への熱い思いを語った。
最後に本作の魅力を尋ねると「古典と聞くと構えてしまう人もいるかもしれないが、全然難しい話ではありません。国や時代を変えても通じるものがあると思う。世紀を超えた普遍性こそが古典の面白さだと思います」という答えが二人から返ってきた。青山監督が「酸いも甘いも経験した大人のための上質な舞台」と表現する本作で、ぜひ舞台の面白さに触れてもらいたい。(編集部・森田真帆)
舞台「私のなかの悪魔」は、今月25日より東池袋あうるすぽっとにて上演