作家・殊能将之さんが死去 49歳 映画『ハサミ男』原作者
作家の殊能将之さんが今年2月11日に死去していたことが明らかになった。49歳。
学生時代から親交があったという書評家・翻訳家の大森望が30日、ツイッターで「ミステリ作家の殊能将之氏が今年2月11日に亡くなりました。享年49。ご遺族の意向で伏せられていたそうですが、殊能氏と縁の深い雑誌『メフィスト』の最新号に訃報と追悼記事が掲載されています」と明かした。同誌は4月に発売される。
殊能さんは福井県出身。覆面作家として、1999年に「ハサミ男」で第13回メフィスト賞を受賞してデビュー。その後は「美濃牛」「鏡の中は日曜日」といった作品を発表したが、長編小説は2004年の「キマイラの新しい城」を最後に発表が途絶えていた。2005年にはアヴラム・デイヴィッドスンの短編集「どんがらがん」の編者を務めた。また、デビュー作「ハサミ男」は麻生久美子・豊川悦司出演、池田敏春監督で2004年に映画化されている。
作品を発表しなくなってからもオフィシャルサイト(閉鎖)やツイッターで近況を報告。死の3日前、2月8日には兄が脳出血で死去したことを明かしており、「バタバタに加え、パソコンの調子が悪いのでしばらくツイートできません」「んじゃまた」とツイートしていた。(編集部・福田麗)