次世代トムは、トム・ハーディに決定!オファーが絶えない理由とは?
1980年代以降のハリウッドをけん引してきた「映画界の二大トム」ことトム・ハンクスとトム・クルーズ。そんな彼らに続く「次世代のトム」として、英国出身の俳優トム・ハーディが熱い注目を浴びている。
『ビッグ』や『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ/一期一会』などで映画ファンに愛され続けるオスカー俳優トム・ハンクス。『トップガン』から近年の『ミッション:インポッシブル』シリーズまでヒット作の途切れない永遠の二枚目トム・クルーズ。浮き沈みの激しいハリウッドにおいて、トムという同じ名前を持つ2人のスターが同時期に、しかも30年近くにわたってハリウッドの第一線で活躍してきたというのは、興味深い偶然といえるかもしれない。
そして2000年代、ハリウッドの世代交代が徐々に進む中、長いこと君臨してきた「2大トム」に代わる存在として急浮上してきたのがトム・ハーディである。クリストファー・ノーラン監督に起用された『インセプション』で注目され、続く大ヒット作『ダークナイト ライジング』では悪役ベインに大抜てき。前作『ダークナイト』のジョーカーにも劣らない怪演が高い評価を集め、今や大作、話題作へのオファーが絶えない売れっ子となった。
その一つがカンヌ国際映画祭でも絶賛された最新作『欲望のバージニア』。禁酒法時代に実在した3兄弟の壮絶な生きざまを描くこの作品で、トムは寡黙だが不屈の信念を持つ次男フォレストを演じる。物静かなたたずまいに熱い闘志を秘めた男らしさ、不器用な態度に見え隠れする優しさ。その気迫に満ちた演技と揺るぎない存在感には、他の俳優を寄せ付けないほどのカリスマ性を見いだすことができるだろう。
私生活でもガンを患うファンとサプライズでブランチデートするなど、男らしい優しさを見せるトム。今後も三池崇史監督のハリウッドデビュー作『ジ・アウトサイダー(原題) / The Outsider』や『マッドマックス』シリーズ最新作にも主演が決まっており、ますます目の離せない俳優となりつつあるようだ。(なかざわひでゆき)
映画『欲望のバージニア』は6月29日より丸の内TOEI、新宿バルト9ほかにて全国順次公開