園子温、最新作『地獄でなぜ悪い』で3度目のベネチア国際映画祭出品!
園子温監督の最新作『地獄でなぜ悪い』が、8月にイタリアで開催される第70回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品されることが決定した。同映画祭への園監督作品の出品は2010年の『冷たい熱帯魚』(オリゾンティ部門)、2011年の『ヒミズ』(コンペティション部門)に続き3度目。『ヒミズ』では、主演の染谷将太と二階堂ふみが新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を日本人として初めて受賞したことでも大きな話題となった。
本作は園監督が十数年前から温めていた脚本を基に、まな娘の映画デビューをかなえようとヤクザの組長が、通りすがりの青年や手下のヤクザたちを巻き込んで映画作りに挑むさまを描いた異色作。園作品初参加となる國村隼を主演に、堤真一、長谷川博己、星野源、二階堂ふみ、友近ら個性豊かなキャストが顔をそろえる。
カンヌ、ベルリンと並んで世界三大映画祭に数えられる世界最古の権威あるベネチア国際映画祭への出品決定に、園監督は「ベネチア国際映画祭は3度目になりますが、やはりうれしいです。わが妻へプロポーズした場所でもありますから感慨深いです」と喜びのコメント。妻で女優の神楽坂恵との思い出の地でもあるだけに、本映画祭への思いも並々ならぬものがあるようだ。
今回、出品が決定したオリゾンティ部門は、先鋭的で革新的な新しい映画を発掘することを目的とした部門で、過去には青山真治監督の『サッド ヴァケイション』や若松孝二監督の『千年の愉楽』などが出品。2011年には塚本晋也監督の『KOTOKO』が同部門で最高賞を獲得している。(編集部・中山雄一朗)
映画『地獄でなぜ悪い』は9月28日より新宿バルト9ほか全国公開