ロバート・デ・ニーロに聞く、リュック・ベッソンとタッグを組んだ新作とは?
名優ロバート・デ・ニーロが、新作『マラヴィータ』について語った。
そのストーリーは、元マフィアのフレッド(ロバート・デ・ニーロ)が、仲間の情報をCIAに漏えいしたことでブルックリンを離れ、証人保護プログラムを適用して、フランスのノルマンディーの田舎町に家族と共に移り住むが、何かと目立ってしまう家族はその田舎町でも問題を起こし、再び狙われるというもの。共演はミシェル・ファイファー、「Glee」のダイアナ・アグロンなど。監督は映画『レオン』のリュック・ベッソンが務めた。
リュック・ベッソンとのタッグについて「リュックからこの映画のアプローチをされたとき、彼は脚本執筆後にプロデュースするだけの予定だったが、書いた脚本をしっかり把握して、メガホンを取れる監督を探すのは大変だった。すると、彼が自分で監督することを決意し、全てがよりシンプルになった。もちろん、彼がプロデューサーだけを担当してもよかったが、監督として参加したことで、ミシェルやダイアナらが参加してくれた」と語った。
映画内では、作家を装ってフランスに暮らすフレッドが、映画『グッドフェローズ』のイベントでQ&Aに参加するシーンがある。「実は、この映画のためにもう一度『グッドフェローズ』をDVDで鑑賞した。実在の元マフィアのヘンリー・ヒル(実際に証人保護プログラムを受けた)のインタビューやキャラクターの特典映像も初めて観た。それが、そのまま今作のキャラクター作りやQ&Aであの映画を説明するのにも役に立った」と明かした。
証人保護プログラムの信ぴょう性について「実は出演前に、海外で証人保護プログラムが適用されるか疑問に思って、アメリカ人のこのプログラムの適用者に話を聞いたら、海外では適用されない可能性が高いと聞いた。だがリュックが言うには、フランスにはこのプログラムを海外で適用している人々が居るらしく、真実ではあるようだ。だから、何か特例としてアメリカでもこのプログラムが適用されても変ではないと思った」と答えた。海外の設定にしたことで、この家族がフランス人の観点からより興味深く描かれている。
映画は、家族内のコミカルな会話やマフィアとのアクションシーンが、リュック・ベッソン監督によって小気味良く描かれている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)