コンピューターにアップロードされたジョニデとの共演方法とは?レベッカ・ホールが明かす
SF映画『トランセンデンス』で天才科学者ウィル(ジョニー・デップ)を深く愛する妻にして研究者のエヴリンを演じたレベッカ・ホールが、ジョニーとの初共演について語った。初めて顔を合わせた際のジョニーは「大スターなのにとても人好きがする感じで、気さくでリラックスした人」だったという。
反テクノロジーの過激派組織の凶弾に倒れたウィルの意識が、彼をこの世にとどめておきたい妻エヴリンによって人工知能にアップロードされたことから始まる本作。比較的早い段階でウィルの肉体は失われてモニターの中に入ってしまうため、二人の共演シーンはスクリーン越しのものが多くなっている。
レベッカはこれらのシーンの撮影方法について「とても手の込んだシステムで、わたしとジョニーは別の部屋にいるんだけど、彼の映像がわたしの居る部屋にライブストリーミングされるの。スカイプみたいな感じね。それぞれがイヤーピースを付けているから会話をすることができるのよ」と説明。
このシステムがうまくいくかどうかテストしたのはジョニーとの初顔合わせの時だったといい、「真っ暗な部屋で椅子に座った彼は、帽子にサングラスにタバコ……とこれぞ“ジョニー・デップ”っていう感じだったのよ!」といちファンのごとく興奮気味に明かしたレベッカ。「だからジョニー・デップのインタビューをテレビで見ているような感じだった。でも一つ違うのは、彼はわたしに話し掛けてくるし、わたしも彼に話し掛けることができるという点ね(笑)」といたずらっぽく瞳を輝かせた。
ジョニーも「もちろんカメラの後ろやセットのどこかに隠れてそこからセリフを言うこともできたわけだけど、ビデオモニターの中で演技をして、部屋にいるレベッカと共演することで、シーンはよりリアリティーのあるものになったと思うんだ」と同システムが生んだ効果について語っている。そもそもウィルがスクリーンに生前の姿で現れるのは、妻のためにほかならない。人工知能という科学的な題材を取り上げながらも、核となっているのは夫婦の愛の物語。レベッカとジョニーがスクリーン越しに見せる繊細な演技は、間違いなく本作のハイライトになっている。(編集部・市川遥)
映画『トランセンデンス』は6月28日より全国公開