「切り裂きジャック」の犯人をDNA鑑定で突き止めた主張する本が出版!
19世紀末のロンドンで起きた歴史上最も残酷な殺人事件の一つとして現在も語り継がれる「切り裂きジャック」の正体を、DNA鑑定で突き止めたと記した実業家ラッセル・エドワーズ氏の書籍が、9日に出版された。Global News.caなどが報じている。
ジョニデ×切り裂きジャック……映画『フロム・ヘル』フォトギャラリー
「切り裂きジャック」は、1888年の8月31日から11月9日までの約2か月の間に、ロンドン東部のホワイトチャペルで起きた猟奇的な連続殺人事件の犯人の通称で、その被疑者には医師、精肉業者、理髪師などの名前が挙がっていたが、いまだに未解決の事件だった。
The Hollywood Reporterによると、「切り裂きジャック」を描いたジョニー・デップの主演映画『フロム・ヘル』を鑑賞して、この事件に興味を持ったエドワーズ氏は、2007年に同連続事件の被害者の1人、キャサリン・エドウッズが使用していた血痕のついたショールを競売で購入。まず、それがキャサリンのものであるか、DNA鑑定をリバプール・ジョン・ムーアズ大学に依頼し、キャサリンの直系子孫であるカレン・ミラーとの遺伝子が一致していることを確認。次にショールに残された精液が、当時事件の被疑者の1人として名前が挙がっていたポーランド系移民のユダヤ人で、理髪師のアーロン・コミンスキーの子孫とDNAの型が一致することを突き止めた。そのためエドワーズ氏は、アーロン・コミンスキーが犯人と主張しているようだ。
しかし事件当時、切り裂きジャックを名乗る手紙が、新聞社セントラル・ニューズ・エイジェンシーに届き、その手紙の筆跡はこのアーロン・コミンスキーとは一致していない。ただ、アーロンは犯罪歴や精神病院の入院歴がある人物のようで、今後、よりしっかりとした科学的な検証が求められそうだ。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)