『ファーゴ』ピーター・ストーメア、日本に住んでいた時代を振り返る!「日本語もそこそこできた」
映画『ファーゴ』のピーター・ストーメアが、新作『バイオレンス・マウンテン 凌辱の山 / Autumn Blood(原題)』と日本に住んでいたころについて語った。
本作は、母親が亡くなり、町長(ピーター)に父親を殺されるのを目撃した10歳の弟(マキシミリアン・ハーニッシュ)と美人の16歳の姉(ソフィー・ロウ)を描いた作品。ある日、姉が山で町長の息子率いるハンターたちに襲われ性的暴行を受けたことで、姉弟が協力してハンターたちと町長に復讐(ふくしゅう)を果たすというストーリーだ。CMを撮影していたマーカス・ブランダーがメガホンを取った。
ピーターのキャリアの原点は、イングマール・ベルイマン監督に見いだされたスウェーデンの王立劇場での舞台とのこと。「この舞台経験が僕のキャリアの始まりだ。ベルイマン監督のおかげで俳優の世界に入ることができた。実は舞台においては、日本でも東京グローブ座で働いていたことがあって、僕の妻も日本人なんだ。当時の東京グローブ座には、素晴らしい俳優がたくさん居たよ! 日本に居たときは日本語もそこそこしゃべっていた(笑)」と意外な事実を明かした。
これまで悪意のある役柄を多く演じてきたピーターは「クリント・イーストウッドに影響を受けたものだ! 彼は僕の成長期の英雄だった」とコメント。そして「僕はセリフがほんのわずかな映画に惹(ひ)かれる。セリフの少ない作品は表面的にはシンプルだが、複雑な関係を導く」と本作の脚本を気に入っていると続けた。
マーカス監督については「彼は非常に有名なCM監督で、ミュージックビデオも手掛けていて、ヨーロッパではこの業界でトップ5に入るほどの人物だ」と絶賛し、共演したソフィーについては「彼女は本当にすごい才能を持った女優で、撮影中僕との演技では何も問題なかった。彼女は近い将来ハリウッドの大物になると思うよ」と太鼓判を押した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)