ISISをネタにした米人気番組に批判殺到
アメリカ・NBCの人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、現地時間2月28日に放送されたパロディー映像が物議を醸している。同映像では、イスラム過激派組織ISISに若者が加入するというネタが描かれている。
批判を呼んでいるのは、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』で主演を務めているダコタ・ジョンソンがホストを務めた回。映像はアメリカで放送中の、父親が娘を車で空港まで送るという車のCMをモチーフに制作されたもの。基となったCMでは女性は父親の車を降りた後、軍隊に合流するが、このパロディー映像では、ダコタ演じる高校を卒業した女性はISISに参加すると、ISISのメンバーが運転するトラックに乗り込むというものになっている。
放送時からインターネット上には、「この冗談は趣味が悪い」「これはコメディーなんかじゃない」「ISISによって愛していた人を失ったときに、この映像は笑えるものになるだろうか。全然面白くない。うんざり」などと批判が殺到。また「これは笑えない……冗談では済まされない部分もある。実際に起こっていることであり、とても残念なことだ」とISISに加入する人々が問題視されている今、なぜこのパロディー映像を制作したのかと憤慨する声も多く見られる。
今のところNBC側はコメントを発表していないが、このパロディー映像に父親役で出演しているタラン・キラムは自身のツイッターで「わたしはこの映像を誇りに思っています。冗談にする自由はわたしたちの最大の武器です。名前を出すことはできませんが、この映像を手掛けた作家に感謝します」とつづっている。(濱島裕)