アカデミー賞、作品賞候補を5作に戻すことを検討中
映画芸術科学アカデミー協会が、アカデミー賞作品賞候補を現在の最大10作からかつての5作に戻すことを真剣に検討しているという。The Hollywood Reporterが関係者の話として報じた。
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作品賞候補の数が10作となったのは、第81回アカデミー賞で『ダークナイト』が作品賞候補から漏れて物議を醸したことがきっかけとされている。この年の候補作は『スラムドッグ$ミリオネア』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『フロスト×ニクソン』『ミルク』『愛を読むひと』と比較的地味なラインナップだったため、より多くの人にアピールできる作品も含められるようにと第82回から作品賞の候補数は10作に変更された。第84回からは最初の投票で5%の得票率を得た5作から最大10作までがノミネート対象となっている。
今年の第87回アカデミー賞では8作品が作品賞にノミネートされたが『アメリカン・スナイパー』以外は独立系の作品で、米ABCが中継した授賞式の平均視聴者数は昨年から約16%ダウンという散々な結果に。ブロックバスター作品を入れるためにノミネート数を増やしたもののアカデミー会員が選ぶのは独立系の作品ばかりで、それでは希少価値を減らしてまで数を増やした意味がないということで、5作に戻すという話が持ち上がったようだ。(編集部・市川遥)