美しい継母はなぜシンデレラを憎むのか…ケイト・ブランシェットが分析
映画『シンデレラ』で、リリー・ジェームズふんするシンデレラをいじめる継母のキャラクタービジュアルが公開された。同キャラクターを演じたオスカー女優ケイト・ブランシェットは「純粋に邪悪な人なんて誰一人いない……誰にでもそうなる動機や誘因があると思うんです」と分析している。
今回披露されたビジュアルで継母は、黄色やピンクのドレスをまとった娘たちを従え、美しく魅力的な外見と冷ややかな視線で悪役としての威厳を醸し出している。この役にケイトをキャスティングした理由について、監督のケネス・ブラナーは「真に優秀な女優が演じることで、わたしたちはこの継母の心の側面、コンプレックスやディテールに富んだ人間性を見ることができます」と語る。
ケイトはその監督の思いをくみ取り、同作では継母の女性としてのもろさや悲しみを表現していると明かす。「この女性は自分の人生をもう一度やり直そうとしていたときに、彼女の新しい夫が彼の娘シンデレラに注ぐ深い愛情に激しく嫉妬してしまったことを、観る人は垣間見ることができると思います」。
しかし観客が望む作品にするためには、「継母が人に好かれるような感じで演じてはいけない」という。「観客から好かれる、好かれないということでなく、彼女を理解する事が大切だと感じたんです。また主人公はシンデレラなわけだし、重要なのはシンデレラが、善良で優しくて、強い女性として描かれることでした」とあくまでもシンデレラの魅力を生かす脇役に徹したと述べる。そのバランスを取るためにケイトは自身の演技力をフル活用したようで、「かなりバランス感覚のある演技ができました」と満足げな様子を見せている。(編集部・井本早紀)
映画『シンデレラ』は4月25日全国公開 短編映画『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』と同時上映