大泉洋、朝ドラ「まれ」父親役の不評ぶりに嘆き
俳優の大泉洋が4日、都内で行われた映画『駆込み女と駆出し男』大ヒット御礼舞台あいさつに、陽月華、原田眞人監督と共に出席した。現在放送中のNHK連続テレビ小説「まれ」でヒロインの父親役を務める大泉は、本作で演じた主人公の好評ぶりとは裏腹に「朝やっているドラマの役の評判が悪いんですよ」とがっくりと肩を落とした。
劇作家・井上ひさし氏の「東慶寺花だより」を基にした本作は、江戸時代に離縁を求める女たちが駆け込んだ縁切寺を舞台に、男女のもつれた愛の糸をほぐす離縁調停人と、彼らの助けで人生をやり直すワケあり女たちの姿を描いた、笑いと涙の人情エンターテインメント。
5月16日に全国311スクリーンで公開され、観客動員数60万人超え、興行収入が10億円に迫る勢いの好スタートを切った本作。この日大泉は「大入り袋をお持ちしました~」と観客に大入り袋を配りながら登場すると、所属する事務所の携帯サイトに、本作を絶賛するファンメールが数多く届いていることを報告。「寸暇を惜しんでファンの感想を読んでいます。わたしね、とにかく褒められるのが好きなんですよ」と声を張って、観客からの拍手にも「僕しゃべっているから拍手なんかいいです」と喜びを言葉で伝えようと必死の様子だった。
また、朝ドラ「まれ」で演じている父親についても言及。仕事が長続きしない、自他ともに認めるダメ人間という役柄とあって、「お前がダメすぎるから娘がかわいそうと言われる」そうで、本作で演じた信次郎は女性たちの人生の再出発を助ける役どころのため、「株が上がって良い」とコメントした。
この日、本作がトロント日本映画祭のオープニング作品として上映されることと、上海国際映画祭パノラマ部門への出品が決定したことも伝えられた。大泉が長セリフをまくし立てるシーンについて、原田監督は「英語字幕では情報量を少なくした」と説明すると、大泉は「外国人には、俺はたいしたことを言っていないのに、やたらしゃべっているように見えるってことですか?」と問題提起。相変わらずの大泉節で笑いをさらった。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『駆込み女と駆出し男』は全国公開中