究極の仮想空間!ついに極めたPS4!高さ411メートルのヴァーチャル・リアリティー
当時世界一の高さを誇ったワールド・トレードセンターのツインタワーにワイヤーを張り、高さ411メートルを綱渡りした実在の人物を描いた映画『ザ・ウォーク』の世界を再現したヴァーチャル・リアリティーが映画の公開に先駆けて、メキシコ、カンクンでインターナショナルプレスに向け公開された。
このヴァーチャル・リアリティーシステム“CAN YOU WALK THE WALK”は、ソニー・コンピュータ エンタテインメント(SCE)、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)、IMAXの3社により開発された。驚くのが、その映像のクオリティー。PS4のRVシステム(PS4に接続して使用)“モーフィアス”によって360度どこに視線を動かしても、自分を視点としたパースが即座に映像に反映され、あたかも高さ411メートルに張られたワイヤーの上を歩いているかのような錯覚に陥る。それに拍車をかけるのがヘッドホンからの効果音。高さ411メートルに吹く独特の風音が映像とシンクロし、その臨場感と緊張感は、実際の体験と区別できない。風が身体をすり抜けるように感じるのは脳が作り出す錯覚にほかならないのだが、それは現実のように感じる。事実このシステムを体感した多くの記者は、あまりの恐怖で仮想ワイヤーの上を一歩も前に踏み出すことができなかった。
映画『ザ・ウォーク』は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレスト・ガンプ/一期一会』『キャスト・アウェイ』など、最先端の技術で映像を作り上げ続けているロバート・ゼメキスが監督を務め、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが実在の人物フィリップ・プティを演じる。ジョセフはトレーニングを積みスタントなしでこのアクロバティックな役に挑戦している。人間ドラマはもちろんだが見どころは、高さ411メートルに張られたワイヤーを渡るときのカメラワーク。ドキュメンタリー映画では、到底不可能なアングルで、上に、下に、同じ視点に、とその臨場感は観客にとって未知の領域だろう。
このシステムは、今のところ量産販売は未定で、現在バルセロナで行われているシネヨーロッパを皮切りに世界各地でプレゼンされる予定だ。日本でのプレゼンは未定だが、映画『ザ・ウォーク』は、2016年1月23日に3D IMAX上映されることが決まっている。(編集部:下村麻美)