「ウルトラマン」フジ隊員、自身を巨大化させたメフィラス星人と約半世紀ぶりに和解!
特撮ドラマ「ウルトラマン」に出演したフジアキコ隊員(桜井浩子)とメフィラス星人が約半世紀を経て、歴史的な和解を果たした。これは23日にお台場で実施されたイベント「ウルトラ怪獣散歩 in お台場夢大陸2015」内で実現したもの。なお、この日登壇した宇宙人の声は、東京03の角田晃広(メフィラス星人)、飯塚悟志(メトロン星人)、豊本明長(フック星人)がそれぞれ担当した。
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両者の因縁は1967年2月26日に放送された第33話「禁じられた言葉」までさかのぼる。地球征服のためにやってきたものの、暴力的な行為を嫌うメフィラス星人。そこで彼は、フジ隊員の弟であるサトル少年に目を付け、彼が自発的に「地球をあげます」と言うように仕向けたものの、サトル少年はそれを拒否。そこでメフィラス星人は、姉のフジ隊員を巨大化させ、街で暴れさせた……、という経緯があったのだ。
この日、ゲストに桜井がやってくることがアナウンスされると、「実はフジさんとはすったもんだがありまして……」と浮かない顔のメフィラス星人。「この方は大変失礼な方なんですよ! そりゃ怒りますよね」と険しい表情を見せる桜井に、メフィラス星人は「すみません……。若気の至りで。どうしても地球が欲しかったんです」と平謝り。
「意外にあれは好評で。庵野秀明さんや樋口真嗣さんなんかも巨大フジ隊員が好きだったと言っていたんですけどね」という桜井だったが、それでも「あたしヒロインをやっていたのに、『ウルトラ怪獣大全集』という怪獣図鑑に載せられて。身長40メートル、体重1万トンと書かれてムカついているんです。失礼ですよね!」と怒りは収まらない様子。「謝罪した方がいいんじゃないか?」というメトロン星人の提案に、「本当に申し訳ありませんでした!」と土下座で謝罪してみせたメフィラス星人。その姿には桜井も「分かりました! 許します!」と笑顔。固い握手を交わしたふたりを見て、心なしかメトロン星人も涙をぬぐっているようにも見えた。
その後はとある言葉がきっかけで、宇宙人同士がケンカを始めるなど荒れに荒れたステージだったが、最終的にはみんな仲直り。メフィラス星人も「わたしが欲しかったのは地球の心だったんだ」と名セリフを披露してこの日のイベントは幕を下ろした。(取材・文:壬生智裕)
この日の模様はフジテレビONEスポーツ・バラエティの番組「ウルトラ怪獣散歩」内で10月放送予定