マット・デイモンが火星に取り残される『オデッセイ』、『ゼロ・グラビティ』に次ぐ歴代2位の大ヒット!
全米ボックスオフィス考
先週末(10月2日~10月4日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、マット・デイモンが火星に取り残される宇宙飛行士にふんしたSFアドベンチャー映画『オデッセイ』が興行収入5,430万8,575ドル(約65億1,702万9,000円)を稼ぎ出し初登場1位に輝いた。10月の歴代オープニング興収では、2013年公開のアルフォンソ・キュアロン監督のSF映画『ゼロ・グラビティ』(オープニング興収5,578万5,112ドル・約66億9,421万3,440円)に次いで2位となる大ヒットスタートを切った。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル120円計算)
『エイリアン』や『プロメテウス』のリドリー・スコット監督が、アンディ・ウィアーのベストセラー小説「火星の人」を映画化した本作。チームでの火星探査中に一人嵐に飛ばされて置き去りにされた宇宙飛行士マーク・ワトニー(マット)が、科学の知識を駆使して4年後に予定されている次の火星でのミッションまで生き残ろうとするさまを明るくユーモラスに描いている。口コミでの評価はロングランヒットとなった『ゼロ・グラビティ』以上に高く、今後もヒットを続けそうだ。
ちなみに、マット出演作としては2007年公開の『ボーン・アルティメイタム』に次ぎ、スコット監督作としては2001年の『ハンニバル』に次ぎ、それぞれ歴代2位のオープニング興収となっている。
このほか初登場となったのは、ジョセフ・ゴードン=レヴィットと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのロバート・ゼメキス監督がタッグを組み、ワールド・トレード・センターでの空中綱渡りに挑戦したフィリップ・プティの著書を実写化した『ザ・ウォーク』。興収156万299ドル(約1億8,723万5,880円)で11位にランクインした。
拡大公開を前にIMAXのみでの限定公開だったが、同じスタイルで9月18日に公開された『エベレスト 3D』(オープニング興収722万2,035ドル・約8億6,664万4,200円)に比べると物足りない結果に。しかし、『エベレスト 3D』の興収は通常の映画館での拡大公開後に伸び悩んでおり、『ザ・ウォーク』がそれとは反対にどれだけ数字を伸ばすことができるのか注目される。
公開3週目となるエミリー・ブラント主演クライムドラマ『シカリオ(原題) / Sicario』は前週から公開館が一気に2,561館増。10位から3位へ大幅にランクアップした。
今週末は、ピーター・パンの過去を描くファンタジーアドベンチャー『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』、マイケル・ファスベンダー主演のダニー・ボイル監督作『スティーブ・ジョブズ(原題) / Steve Jobs』などが公開される。(編集部・市川遥)
10月2日~10月4日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『オデッセイ』
2(1)『ホテル・トランシルバニア 2(原題) / Hotel Transylvania 2』
3(10)『シカリオ(原題) / Sicario』
4(2)『マイ・インターン』
5(3)『メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮』
6(5)『ブラック・スキャンダル』
7(4)『エベレスト 3D』
8(6)『ヴィジット』
9(8)『ウォー・ルーム(原題) / War Room』
10(7)『ザ・パーフェクト・ガイ(原題) / The Perfect Guy』