人見知りの玉森裕太が、西内まりやに精いっぱいのアプローチ?
映画『レインツリーの国』で初共演を果たしたKis-My-Ft2の玉森裕太と西内まりやが、撮影の合間に二人の距離を縮めるために努力したことや、役づくりでの苦労話を明かした。
有川浩の同名小説を実写化した本作は、関西出身の実直なサラリーマン・伸行と、感音性難聴を抱え、自分の殻に閉じこもっているヒロイン・ひとみが繰り広げる胸キュンのラブストーリー。伸行を演じた玉森は、「毎日3時間くらい関西弁の特訓をしました。方言指導の方とマンツーマンで練習をしたり、セリフを関西弁で吹きこんでもらったデータを家で聴き込んだり。25年間、標準語が染み込んでいるので、慣れるまでにかなりの時間が掛かりました」と不慣れな関西弁で四苦八苦したことを振り返る。
すると、感音性難聴を患うひとみを演じた西内が、「わたしは感音性難聴の方にお話を伺ったり、耳栓を使ってみたりしたんです」と、事前に徹底リサーチをしてから撮影に挑んだことを告白。「耳栓をしたまま生活をしてみたんですが、すごく大変でした。外を歩くことも怖いんです。後ろから何がくるかわからないし、タクシーに乗ったときも運転手さんの声が聞こえない。こんな思いで暮らしていらっしゃるのだなということを知りました」と神妙な表情を浮かべ、「とは言っても、実際とは違うと思うので、ひとみの心の動きを大切に演じようと心掛けました」と真摯(しんし)な気持ちを打ち明けた。
今回が映画初共演となる二人だが、最初は人見知りの玉森が西内と目を合わせられず、なかなか打ち解けることができなかったそうだ。そんな中、玉森が「出身はどこですか?」と西内に尋ねたことから、少しずつ距離が縮まったという。「人見知りなりの会話ではあったんですけど、頑張って話しかけました」と苦笑する玉森の横で、「『福岡です』って答えたら、『そうなんだ』で終わっちゃいましたけど(笑)、すごくうれしかったです」と朗らかに語る西内。「だから、伸さんとひとみが出会ってから距離が近づいていくところが、映像にも出ているんじゃないかなと思います」と続ける彼女の言葉通り、恋に不器用な伸行とひとみのリアルなドキドキ感が、スクリーンにあふれている作品だ。(取材・文:斉藤由紀子)
映画『レインツリーの国』は11月21日全国公開