生放送ミュージカル「グリース」はスカイダイビングの緊張感
1978年に大ヒットしたミュージカル映画『グリース』のテレビ版生放送ミュージカル「グリース:ライブ(原題) / Grease: Live」(31日アメリカで放送予定)について、主演ジュリアン・ハフとアーロン・トヴェイトが語った。
本作の舞台は1950年代のアメリカ。夏休みに出会い恋に落ちたダニー(アーロン)とサンディ(ジュリアン)が、その後サンディの父親の転勤で同じ高校で再会するというストーリー。その他キャストは、ヴァネッサ・ハジェンズ、歌手カーリー・レイ・ジェプセンなど。トーマス・ケイルとアレックス・ルジンスキーがメガホンを取った。映画版はジョン・トラヴォルタ、オリヴィア・ニュートン=ジョンが主演し、600万ドル(約7億2,000万円)で製作され、全世界で4億ドル(約480億円)を稼ぎ出した。(1ドル120円計算)
生放送ということで緊張感はあるのだろうか。「緊張することこそが、わたしたち俳優陣がライブ好きになる一つの要素だと思う。ある意味、飛行機からスカイダイビングするのと同様にアドレナリンが出てくる感じね。足がすくむような緊張感ではなくて、緊張感が演技をより良くすると思う。そのためライブに観客が居ることほど、俳優にとって好ましいことはないはず。ただ、セットや衣装をどんどん変えていかなければいけないのは、くじけそうになるほど大変だと思う。でもわたしたちは、楽しみながら演じるつもりよ」とジュリアンは自信をのぞかせた。
映画版との違いについて、アーロンは「今作は、映画の脚本とかなり似ている。ただサントラに含まれているが、映画には含まれない楽曲『フレディ・マイ・ラヴ』や、舞台版のミュージカルナンバー『ゾーズ・マジック・チェンジズ』が、舞台の演出そのまま今作で使われている。さらに、映画版でキャラクターの間で暗示されていた部分が、今作では会話として明確になっているし、ダニーと出会ってからのサンディの変化も明らかだ」と答えた。
歌手カーリー・レイ・ジェプセンについてアーロンは「カーリーは、このライブ・ミュージカルでは作曲家トム・キットが書いたオリジナルの楽曲『All I Need Is an Angel』を歌っている。リハーサル時に彼女の曲を初めて聞いたとき、『オー、マイゴッド』と叫んでしまったよ」と、かなり驚かされたようだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)