樹木希林、孫・内田伽羅との初共演を回想「可哀そうだと」
昨年5月に公開、大ヒットを記録した映画『あん』が、全国のイオンシネマ82館でアンコール上映される事が決定。これを記念し、6日に東京・イオンモールむさし村山にて凱旋登壇イベントが行われ、主演を務めた樹木希林が来場、本作で孫の内田伽羅(現在イギリス留学中)と初共演を果たした思いなどを語った。
本作の撮影の舞台となったのは、この日イベントが行われた東村山の国立療養所多磨全生園。満面の笑みで登場した樹木は、イベント登場から開口一番「またここに来ることになるとは思わなかったわ。本当にありがとうございました」と久々の訪問を感慨深くコメント。
さらにこの日は、樹木自らが観衆からの質問を受け付け、内田との共演について問われると、内田が本人の意思で出演を決めたのではなく、樹木がオーディションをすすめたことがきっかけだったことを明かす。「(現場では)孫という扱いはなくて、現場に着いたらすぐにアパートに入れられて。さらに私は、河瀬(直美監督)さんから『あまり口を利かないように』とも言われていたし。14歳という歳には可哀そうだと思っていました」と撮影当初はとても心配したことを告白。「でも、留学先で上映されたものを観た反応を聞いて、『良かった』と思っているみたい。ちょっとホッとしています」と胸をなでおろしている様子を見せた。
フランスをはじめとする多くの国で上映され、映画祭出展などで原作者のドリアン助川らとともに、ウクライナやカタールまで出向いたという樹木は、「特に今回、映画ってある意味国の財産なんだなと実感しました。もちろんそれは河瀬監督の努力のおかげでもあるけど」と改めて今回の製作に対する所感を語りながら、「もうこれくらいでいいかな、とも思っているんですが……でも是非、足を運んで、観に来てください」と作品をアピールしていた。(取材・文:桂伸也)
映画『あん』はイオンシネマむさし村山ほか全国公開中