鈴木杏、暴力を振るい口汚い言葉を連発する少女役に!
俳優の古川雄輝が21日、西新宿のヒルトン東京で行われた舞台「イニシュマン島のビリー」製作発表会見に出席、ハリウッド進出に向けた夢を語った。この日はほかに鈴木杏、柄本時生、山西惇、江波杏子、そして演出の森新太郎らも出席した。
アイルランドの鬼才マクドナーが発表した戯曲を舞台化した本舞台。2013年のロンドン・ウエストエンド公演、2014年のNY・ブロードウェイ公演では、映画『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフが主演したことも話題となった。今回は、本公演と制作会見が両方楽しめる限定枚数の「製作発表付きチケット」はあっという間に完売。会場にはその貴重なチケットを手にしたファンの熱気で包まれていた。
そんな会場内にやってきた古川は、およそ2年ぶりの舞台に「緊張します」と若干、硬い表情。演出の森が「乱暴者のヘレン(鈴木)と、弱気なビリー(古川)という真逆な二人のビターでスイートな恋模様になると思う。二人とも体力はあるんで、とにかくけいこをしたいと思います」と意気込んでみせた。古川も「初めて本読みをしたときは(共演者に)圧倒されました。その中でガムシャラになってしっかり演じたいと思います」と気合を入れ直していた。
本作は、アイルランド・イニシュマン島に住むビリーたちのもとに、隣の島でハリウッド映画の撮影が行われるというニュースが舞い込み、なんとかこの映画に出演しようと四苦八苦するさまを描き出したブラックコメディー。その設定を踏まえ、「英語を話すことができるので、海外の作品にかかわりたい。これまで中国などで仕事をしてきたことがあったので、機会があったらハリウッドで仕事をしてみたい」と古川が海外への夢を語る一幕もあった。
そしてこの日は集まったファンに舞台の雰囲気を感じてもらうために、本公演に先駆けてキャストたちが一部場面の朗読を披露。鈴木ふんするヘレンは、かわいい容姿とは裏腹に、「キ」で始まる口汚いセリフなどを連発して相手をののしり、暴力を振るうという凶暴な女の子ということで、会場はビックリ。鈴木も「森さんからも、女性のモデルは参考にならないと。あえて言うならジャイアンかなと言われました。恥じらいや女性らしさがあると、バンと飛び越えていけない役だと思うので、そういうのを捨てて挑みたい」と意気込むも、「ただ、役がプライベートに浸食しないように気をつけたいなと思います」と笑ってみせた。(取材・文:壬生智裕)
舞台「イニシュマン島のビリー」は3月25日から4月10日まで世田谷パブリックシアターにて上演予