『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』の続編とは?ニア・ヴァルダロスが語る
ニア・ヴァルダロスが、映画『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』の続編『マイ・ビッグ・ファット・グリーク・ウェディング 2(原題) / My Big Fat Greek Wedding 2』について、3月24日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで語った。
今作は、前作で結婚したギリシャ系アメリカ人のトゥーラ(ニア)とアメリカ人男性イアン(ジョン・コーベット)に十代の繊細な娘パリス(エレナ・カンプーリス)がいる設定で描かれ、パリスの大学進学の問題や、トゥーラの両親の未提出だった婚姻届の問題が発覚するなど、家族のさまざまな問題が巻き起こる。
続編製作に時間がかかったのは「前作の最後でトゥーラは母親になるけれど、実生活のわたしは子供を授からなかった。プロデューサーに続編の企画を持ちかけられたけど、その企画から離れたの。その期間にわたしはかなり苦労して(2008年に養女を迎え)母親になった。養女をフォスターケア(里親制度)から迎えられたとき、娘は3歳で、その2年後に幼稚園に入ったときは、送り出すのが悲しくて泣いたわ。すると周りから『たいしたことないわ。13年後には、彼らは親元を離れて大学に行くから』と言われたの。そのとき、これが続編だと思った」と明かした。
女優であることを諦めなかったニアは、「女優になりたての頃、エージェントから『主役になるほど美人ではないし、個性的な女優になるほど太っていない』と言われたことがあった。人生では大人になると、自分自身でいることが評価されないことが多い。(少女役としては)若くない、(大人として)年をとっていない、賢くない、旅行(人生)経験が少ないと言われたけど、あえて自分でいることに決めたの。シアタースクールのシェイクスピア劇で端役を演じたときや、ミュージカルの舞台で高音を出せなかったときに、自分は一体何なのか自問自答したこともあった。でもギリシャ人のわたしは、ギリシャ人であることを基に問題解決するしかなかった。それが前作の脚本執筆につながったの」と語った。
エレナのキャスティングについて「知名度のある女優を起用しないことが重要だった。アリアナ・グランデは好きだけれど、いきなりオープニングで、彼女が娘役として登場したら、映画から観客が離れてしまう気がした。われわれが発掘したエレナはニュージャージー出身で、自分の姿を撮影し、その後何人ものギリシャ人関係者を通して、われわれのもとに映像が届いたの」と答えた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)