是枝裕和監督最新作、カンヌ「ある視点」部門出品決定!『そして父になる』『海街diary』に続き3作連続!
第69回カンヌ国際映画祭
是枝裕和監督の最新作『海よりもまだ深く』が、第69回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品されることが発表された。『そして父になる』『海街diary』に続き、3作連続で是枝監督の作品が同映画祭に出品されることになった。なお、是枝監督作品が「ある視点」部門に出品されるのは、2009年公開の『空気人形』以来、7年ぶり2度目だ。
本作は、是枝裕和監督が『奇跡』以来の阿部寛と樹木希林とタッグを組み、なかなか大人になれない男の姿を描く感動のホームドラマ。小説家になる夢を諦め切れないまま探偵事務所で働く男(阿部)が、たまたま実家に集まった母、元妻(真木よう子)、息子と台風の一夜を過ごすさまを映す。
今回の発表を受け、是枝監督は「昨年に続いて又、カンヌで自作のワールドプレミアを行えるというのは本当に嬉しい限りです。今回は『ある視点』部門ということですが、この作品にとって最もふさわしい場所を与えて頂いたと思っています。『海よりもまだ深く』というローカル色豊かな、小さな小さな元家族の物語が、カンヌの観客のみなさんにどんなふうに受け止めてもらえるのか? 僕自身今から楽しみにしています」と期待に胸を膨らませている。
一方、本作で主演を務める阿部も、「この『海よりもまだ深く』の中で、僕は夢見た人生と違う生き方をしている売れない作家を演じていますが、いつかカンヌ国際映画祭で上映される映画に出演できたら、と願っていた僕自身の夢は、是枝監督はじめ素晴らしいスタッフ、キャストの方々との出会いによってこのように叶い、今は信じられないくらい嬉しいです」と喜びのコメント。「できましたら僕もカンヌで観客の皆さんと一緒に上映を楽しみたいと思っています」とすでに現地入りを楽しみにしている様子。映画祭の正式上映(上映日未定)に合わせての、是枝監督に加え、阿部、真木、樹木の渡航は現在調整中とのこと。
カンヌ映画祭でこれまでに出品された是枝監督作品は、コンペティション部門での『DISTANCE/ディスタンス』(2001)、主演の柳楽優弥が同映画祭史上最年少の最優秀男優賞を受賞した『誰も知らない』(2004)、審査員賞を受賞した『そして父になる』(2013)、『海街diary』(2015)、また、ある視点部門での『空気人形』(2009)に続き、本作で6作品目。是枝監督に対する期待が世界でも高まっていることがうかがえる。(編集部・石神恵美子)
<そのほか出演者コメント全文>
■真木よう子コメント
再び是枝監督の作品に呼んでいただき、その作品がまたカンヌで上映されると聞いてとても嬉しく思います!
団地を舞台に家族の日常を描いたこの物語は、私がとても大好きな作品です。
世界の方々に観ていただけるのを今から楽しみにしています。
■樹木希林コメント
カンヌ、ある視点、いいなあ。
団地の話、世界のバイヤーが買うかなあ。
とにかく出席届に○(マル)。
映画『海よりもまだ深く』は5月21日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほかにて全国公開