まゆゆ、今のAKB48に抱く危機感 救世主のメンバーは?
トップアイドルとして君臨し続けるAKB48のドキュメンタリーシリーズ第5弾『存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48』の公開を前に、長年グループの人気を牽引してきた渡辺麻友が、今のAKB48に対する危機感や、総選挙への思い、いつか訪れるかもしれない卒業の時期について語った。
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本作は総監督としてメンバーを引っ張った高橋みなみが、グループ10周年を迎え、AKB48を去るところから始まる。「10年」というのが一つのテーマになっており、渡辺は「私もこんなに(グループが)続いてびっくり。このドキュメンタリーシリーズのように、ここまで裏側を見せるアイドルがいなかったから新鮮だったのかな」と分析。「(今回の映画には)若手メンバーもいっぱい出てきて登場人物がガラッと変わっています。私自身、後輩メンバーと面と向かって真面目に話すこともあまりないので、この人がこんなこと思っていたんだと知ることもありました」と発見もあったという。
渡辺といえば先日、新潟で開催された「AKB48 45thシングル選抜総選挙」で2位に選ばれたことが記憶に新しい。総選挙を振り返ると「1位を目指してはいたんですけど、内心、さっしー(指原莉乃)は超えられない壁だなって薄々感づいてもいたので……。もちろん残念ではありますが、去年以上の結果を出せたのでやり切った! という思いです」。ライバルとされる指原については「ジャンルが違うので、(比べられても)焦りのようなものはありません。さっしーはすごく才能があって、私にないものをいっぱい持っている。だから今年も納得の1位でした」とたたえた。
これだけ日本中から注目され、トップ争いを続ける重圧はないのだろうか。「プレッシャーはもちろん毎年ありますよ。来年も感じるでしょう。一生やり続けても慣れないと思います。相談してもわかってもらえない感情なので誰にも相談しない。見えない何かとずっと戦っている感じ。直前は胃が痛くなります」と胸の内を明かし、「でも、終わったら残らないんです。終わった瞬間に超スッキリ」と笑顔を見せる。
また、「メンバーの中で一番仲がいいのがゆきりん(柏木由紀)とさっしー。昔から変わらず仲良くやってきています」と渡辺。「勝負事は嫌い」であるともいい、「誰かにライバル心を燃やしたりするのは苦手。『あの子はライバル』とか、そんなふうにメンバー内でしたくないです。平和主義者です」と自身のスタンスを明かした。
アイドル界のトップに君臨するAKB48における自身の立ち位置については「10年やってきたから、後輩の手本になる先輩でいたい」と語り、自身の卒業については「考えることはあります。いつかなって。でも、自分だけのタイミングじゃ決められない感じになっているので、最終判断はまわりを見ながら」とコメント。具体的な卒業時期に関しては「あと何年っていうのは言えない」と明言を避けた。
そんな渡辺もAKB48の今後について「メンバーみんなが頑張らないと落ちていくと思っています」と警鐘を鳴らし、「私は昔から危機感を持って活動していたので、むしろよくここまで持ったなぁと思っています。世間一般に顔と名前が一致するメンバーが格段に減ったじゃないですか。そこが致命的」と感じているという。そんな中「今回の新しいシングルでセンターになった向井地美音ちゃんには期待しています」とにっこり。「彼女はAKB48の救世主だと思っているんです。新時代のAKB48を担うのにふさわしい子だなって」と次なるグループのビジョンを熱っぽく語っていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48』は7月8日より公開