コリン・ファース、自分を恥じる…セクハラ被害を打ち明けられるも行動せず
映画『キングスマン』などのコリン・ファースが、20年以上前に共演者からハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ被害を打ち明けられたのにもかかわらず、何も行動しなかった自分を恥じていると The Guardian に語った。
【画像】コリン主演『英国王のスピーチ』を手掛けたのもワインスタイン
先日、同紙にワインスタインからのセクハラ被害を打ち明けたのは、女優のソフィー・ディックス。ソフィーにとってもコリンにとっても初期の映画出演作となった『ザ・アワー・オブ・ザ・ピッグ(原題) / The Hour of the Pig』(1993)を手掛けたのがプロデューサーのワインスタインだった。
ソフィーによると、ワインスタインは当時22歳だった彼女を「撮影した映像を観てほしい」とホテルの部屋に呼び、招き入るや彼女をベッドに押し付け服をはぎ取ったとのこと。彼女は必死でバスルームに逃げ込み、時間をおいてからドアを開けるとワインスタインが自慰行為をしていたためまたすぐにドアを閉め、ルームサービスが来たタイミングで逃げ出したという。この恐ろしい出来事がトラウマになり、ソフィーは「これが女優をするということなら、やりたくない」と映画女優としての道を諦めることになった。
コリンはこの記事の掲載後、「彼女は僕に、ハーヴェイ・ワインスタインとの悲惨な遭遇について語っていた。僕が彼女のインタビューで読んだような、恐ろしい詳細については触れていなかったと思う。だが、彼女がそのことで本当に動揺していたのは覚えている。恥ずかしいことに、僕は同情の気持ちを示しただけだった。彼女が僕に言ったことに行動を起こさなかった。昔の話だから彼女が僕にそのことを言ったと覚えているかはわからないが、この会話をしたという事実が今回の告発の数々によって思い出され、頭から離れない」と当時行動しなかったことを恥じ、悔やんでいると声明を出した。
ソフィーはこのコリンのコメントに「コリンが話してくれてうれしく思います。当時、彼がとても支えになってくれたことを覚えています。わたしにとっても声を上げるのは決して簡単なことではなかったですが、この問題を解決する助けとなり、仕事場で女性たちはこのように扱われてはいけないと示したかったのです」と応じている。アメリカおよびイギリスではワインスタインに対し、セクハラ疑惑で警察の捜査も行われている。(朝倉健人)