タランティーノ、ワインスタインのセクハラ黙認に後悔
映画監督のクエンティン・タランティーノが、長年タッグを組んできた大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる女優などへのセクハラ行為が発覚したことについて、以前からその事実を知っていたことを認め、「自分にすべきことがあると十分承知しながら、行動しませんでした」と後悔をにじませた。New York Times が伝えている。
ワインスタインの秘蔵っ子であるタランティーノは、彼のもとで数多くの作品を世に送り出してきた。ワインスタインのスキャンダルが発覚した際、タランティーノは女優アンバー・タンブリンのInstagramを通して「先週、25年来の友人ハーヴェイ・ワインスタインのしたことが明るみに出て、私は驚き心を痛めています。この痛み、感情、怒り、そして記憶を処理するのに数日かかりそうです。この件に関して、後日私から公にお話しします」と発表していた。
ついに心の決心がついたようで、タランティーノは New York Times の取材に応じ、「自分にすべきことがあると十分承知しながら、行動しませんでした。ただのうわさやゴシップ以上のことでした。また聞きではなく、彼がそういったことを2、3度繰り返していたことを知っていました」と語った。
ワインスタインによる約30年にわたるセクハラ疑惑は5日に New York Times が告発。その後、アンジェリーナ・ジョリー、グウィネス・パルトロー、レア・セドゥら人気女優たちが、次々に彼からのセクハラ被害を告白したことで、大騒動へと発展した。
カミングアウトした女優陣には、タランティーノの元交際相手ミラ・ソルヴィノも含まれており、タランティーノは彼女からその件について話を聞いていたほか、他の女優から相談を受けたこともあったという。取材は1時間にも及び、タランティーノは「私はこの事件を軽んじていました」「今では何を言っても安っぽい言い訳にしか聞こえないことでしょう」と自らを責め、なぜ行動しなかったのか、後悔の念をにじませたという。(編集部・石神恵美子)