アカデミー賞ノミネーション発表!ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多13部門
第90回アカデミー賞
23日、第90回アカデミー賞のノミネーションが発表され、ギレルモ・デル・トロ監督の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』が作品賞、監督賞、主演女優賞(サリー・ホーキンス)、助演男優賞(リチャード・ジェンキンス)、助演女優賞(オクタヴィア・スペンサー)、脚本賞、撮影賞、美術賞、音響編集賞、録音賞、編集賞、作曲賞、衣装デザイン賞という最多13ノミネートを果たした。
『シェイプ・オブ・ウォーター』は、『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』などで知られるデル・トロ監督のダークなラブストーリー。冷戦時代のアメリカを舞台に、政府の極秘研究機関で清掃員として働く口がきけない女性イライザ(サリー)と、そこに運び込まれて残酷な仕打ちを受ける魚人のようなクリーチャーの交流を描く。サイレント映画のようなクラシックな美しさがある作品で、第74回ベネチア国際映画祭では最高賞にあたる金獅子賞に輝くなど賞レースを席巻している。
これに続いたのが、クリストファー・ノーラン監督が第2次世界大戦で敢行された兵士救出作戦を題材に描いた『ダンケルク』。作品賞、監督賞、撮影賞、美術賞、音響編集賞、録音賞、編集賞、作曲賞の8部門ノミネートを果たした。
また日本関連では、メイク・ヘアスタイリング賞に『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主演ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当した日本人アーティストの辻一弘が、短編アニメ映画賞に桑畑かほるが共同監督を務めた『ネガティブ・スペース(原題) / Negative Space』がノミネートされている。
授賞式は、現地時間3月4日にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。(編集部・市川遥)
第90回アカデミー賞ノミネーション全結果は以下の通り。
■作品賞
『レディ・バード』
『ゲット・アウト』
『スリー・ビルボード』
『君の名前で僕を呼んで』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『ファントム・スレッド』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『ダンケルク』
■監督賞
クリストファー・ノーラン 『ダンケルク』
ジョーダン・ピール 『ゲット・アウト』
グレタ・ガーウィグ 『レディ・バード』
ギレルモ・デル・トロ 『シェイプ・オブ・ウォーター』
ポール・トーマス・アンダーソン 『ファントム・スレッド』
■主演男優賞
ティモシー・シャラメ 『君の名前で僕を呼んで』
ダニエル・デイ=ルイス 『ファントム・スレッド』
ダニエル・カルーヤ 『ゲット・アウト』
ゲイリー・オールドマン 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
デンゼル・ワシントン 『ローマン・J・イスラエル・エスク(原題) / Roman J. Israel, Esq.』
■主演女優賞
サリー・ホーキンス 『シェイプ・オブ・ウォーター』
フランシス・マクドーマンド 『スリー・ビルボード』
マーゴット・ロビー 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
シアーシャ・ローナン 『レディ・バード』
メリル・ストリープ 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
■助演男優賞
ウィレム・デフォー 『ザ・フロリダ・プロジェクト(原題) / The Florida Project』
リチャード・ジェンキンス 『シェイプ・オブ・ウォーター』
クリストファー・プラマー 『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)』
サム・ロックウェル 『スリー・ビルボード』
ウディ・ハレルソン 『スリー・ビルボード』
■助演女優賞
メアリー・J・ブライジ 『マッドバウンド 哀しき友情』
アリソン・ジャネイ 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
ローリー・メトカーフ 『レディ・バード』
オクタヴィア・スペンサー 『シェイプ・オブ・ウォーター』
レスリー・マンヴィル 『ファントム・スレッド』
■長編アニメ映画賞
『ボス・ベイビー』
『ザ・ブレッドウィナー(原題) / The Breadwinner』
『リメンバー・ミー』
『ファーディナンド(原題) / Ferdinand』
『ゴッホ 最期の手紙』
■短編アニメ映画賞
『ディア・バスケットボール(原題)/ Dear Basketball』
『ガーデンパーティー(原題) / Garden Party』
『LOU』
『ネガティブ・スペース(原題) / Negative Space』
『へそまがり昔ばなし』
■脚本賞
エミリー・V・ゴードン、クメイル・ナンジアニ 『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』
ジョーダン・ピール 『ゲット・アウト』
グレタ・ガーウィグ 『レディ・バード』
ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー 『シェイプ・オブ・ウォーター』
マーティン・マクドナー 『スリー・ビルボード』
■脚色賞
ジェームズ・アイヴォリー 『君の名前で僕を呼んで』
スコット・ノイスタッター、 マイケル・H・ウェバー 『ザ・ディザスター・アーティスト(原題) / The Disaster Artist』
マイケル・グリーン、スコット・フランク、ジェームズ・マンゴールド 『LOGAN/ローガン』
アーロン・ソーキン 『モリーズ・ゲーム』
ヴァージル・ウィリアムズ、ディー・リース 『マッドバウンド 哀しき友情』
■撮影賞
ロジャー・ディーキンス 『ブレードランナー 2049』
ブリュノ・デルボネル 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
ホイテ・ヴァン・ホイテマ 『ダンケルク』
ダン・ローストセン 『シェイプ・オブ・ウォーター』
レイチェル・モリソン 『マッドバウンド 哀しき友情』
■美術賞
サラ・グリーンウッド、ケイティ・スペンサー 『美女と野獣』
サラ・グリーンウッド、ケイティ・スペンサー 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
デニス・ガスナー、アレッサンドラ・クエルゾラ 『ブレードランナー 2049』
ポール・デナム・オースタベリー、ジェフリー・A・メリヴィン、シェーン・ヴィア 『シェイプ・オブ・ウォーター』
ネイサン・クロウリー、ゲイリー・フェティス 『ダンケルク』
■音響編集賞
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
■録音賞
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
■編集賞
ポール・マクリス&ジェナサン・エイモス 『ベイビー・ドライバー』
リー・スミス 『ダンケルク』
タティアナ・S・リーゲル 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
シドニー・ウォリンスキー 『シェイプ・オブ・ウォーター』
ジョン・グレゴリー 『スリー・ビルボード』
■視覚効果賞
『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』
『ブレードランナー 2049』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
『キングコング:髑髏島の巨神』
■歌曲賞
「Mystery of Love」 『君の名前で僕を呼んで』
「Stand Up for Something」 『マーシャル(原題) / Marshall』
「Mighty River」 『マッドバウンド 哀しき友情』
「Remember Me」 『リメンバー・ミー』
「This Is Me」 『グレイテスト・ショーマン』
■作曲賞
ハンス・ジマー 『ダンケルク』
アレクサンドル・デスプラ 『シェイプ・オブ・ウォーター』
カーター・バーウェル 『スリー・ビルボード』
ジョニー・グリーンウッド 『ファントム・スレッド』
ジョン・ウィリアムズ 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
■衣装デザイン賞
マーク・ブリッジス 『ファントム・スレッド』
ジャクリーヌ・デュラン 『美女と野獣』
ジャクリーヌ・デュラン 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
ルイス・セケイラ 『シェイプ・オブ・ウォーター』
コンソラータ・ボイル 『ヴィクトリア・アンド・アブドゥル(原題) / Victoria and Abdul』
■メイク・ヘアスタイリング賞
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ヴィクトリア&アブドゥール(原題) / Victoria & Abdul』
『ワンダー(原題) / Wonder』
■外国語映画賞
『ナチュラルウーマン』(チリ)
『ジ・インサルト(原題) / The Insult』(レバノン)
『ラブレス』(ロシア)
『心と体と』(ハンガリー)
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(スウェーデン)
■短編実写映画賞
『ディカーブ・エレメンタリー(原題) / DeKalb Elementary』
『ジ・イレブン・オクロック(原題) / The Eleven O’Clock』
『マイ・ネフュー・エメット(原題) / My Nephew Emmett』
『ワツ・ウォテ:オール・オブ・アス(原題) / Watu Wote: All of us』
『ザ・サイレント・チャイルド(原題) / The Silent Child』
■長編ドキュメンタリー賞
『アバカス:スモール・イナフ・トゥ・ジェイル(原題) / Abacus: Small Enough to Jail』
『フェイセズ・プレイシーズ(原題) / Faces Places』
『イカロス』
『アレッポ 最後の男』
『ストロング・アイランド』
■短編ドキュメンタリー賞
『イーディス+エディー(原題) / Edith+Eddie』
『ヘヴン・イズ・ア・トラフィック・ジャム・オン・ザ・405(原題) / Heaven Is a Traffic Jam on the 405』
『ヘロイン×ヒロイン』
『ナイフ・スキルズ(原題) / Knife Skills』
『トラフィック・ストップ(原題) / Traffic Stop』
(※日本語のリストを転載する際は編集部までご連絡ください)
第90回アカデミー賞授賞式は、3月5日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて生中継