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テリー・ギリアム『ドン・キホーテを殺した男』カンヌでの上映がついに決定!呪いに打ち勝つ

第71回カンヌ国際映画祭

脳卒中から復活したテリー・ギリアム監督がカンヌへ! - 画像はカンヌ国際映画祭Twitterのスクリーンショット
脳卒中から復活したテリー・ギリアム監督がカンヌへ! - 画像はカンヌ国際映画祭Twitterのスクリーンショット

 現地時間9日、テリー・ギリアム監督(77)が約20年の歳月をかけてようやく完成させた映画『ザ・マン・フー・キルド・ドン・キホーテ(原題) / The Man Who Killed Don Quixote』(ドン・キホーテを殺した男)が、第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾れることが正式決定した。

【画像】『ドン・キホーテを殺した男』苦難続きの制作風景はドキュメンタリーにもなった

 主演俳優がケガや病気で降板したり、大雨でセットが流されたり、資金が足りなくなったりと次々に不運に見舞われる“呪われた”企画として知られる本作。ついに完成にこぎ着けたものの、今年4月にプロデューサーのパウロ・ブランコが上映中止を求めて裁判を起こしたためカンヌでのお披露目が危ぶまれていたが、パリの裁判所がこの訴えを退けたと映画祭側が発表した。(※ブランコは資金調達を行う代わりに映画の権利は自分が所有するという契約を結んでいたが、調達に失敗。本作は新たなプロデューサーの参加によって制作されたが、彼は映画の権利は依然として自分が所有していると主張していた)

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 そしてこれも呪いなのか、ギリアム監督は先週末、軽度な脳卒中に見舞われた。しかし現在は回復しており、カンヌ映画祭事務局はギリアム監督から、『ザ・マン・フー・キルド・ドン・キホーテ(原題)』のTシャツを着て裸足で芝生に立つ元気いっぱいな写真とともに、「まだ死んでいない。みんなでカンヌに行きます」というメッセージが届いたと明かしている。アマゾン・スタジオが米配給から手を引くなどまだ不穏な気配はあるものの、とりあえずは呪いに打ち勝ったといえそうだ。

 小説「ドン・キホーテ」にギリアム監督が独自のアレンジを加えた本作は、シニカルな広告ディレクターのトビー(アダム・ドライヴァー)が、理想に燃える若き日にドン・キホーテ映画を制作したスペインの村に舞い戻り、自分をドン・キホーテと信じる靴作りの老人(ジョナサン・プライス)の妄想にとらわれるさまを描く奇想天外なアドベンチャーだ。カンヌ映画祭最終日の19日に上映される。(編集部・市川遥)

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