岡田将生、落語の名人役に手ごたえ「どんどん落語が好きに」
俳優の岡田将生が12日、都内で行われたNHKドラマ10「昭和元禄落語心中」のロケ取材会に出席。落語の名人を演じた本作について「どんどん落語が好きになってきました」と充実した表情を見せた。この日は、共演者の竜星涼、大政絢、篠井英介、平田満、山崎育三郎も出席した。
累計190万部を突破する雲田はるこの人気コミックを実写ドラマ化した本作。戦争の時代を生きた落語家たちの姿や、芸の絆で結ばれた熱い友情、無二の親友の事故死をめぐるミステリーなどが展開する。昭和最後の大名人と呼ばれた落語家・八代目八雲を演じる岡田は、落語挑戦は難しかったと語りつつも「4月くらいから少しずつ稽古を始めて、(落語監修の柳家)喬太郎師匠にも少しずつだけど上手になってきたと言っていただいた。本当に落語が好きになってきました」と充実の表情を浮かべた。
一方、八雲の弟子・与太郎役の竜星は「落語をやらせてもらって覚悟がいる作品だなと思いました」と語る。役作りために髪を短くするなど、気合いも十分な竜星は「作品と心中できるような感触があるなかでやっているので、その熱が伝わるようにやっていけたら」と決意を口にした。天才落語家・助六を演じる山崎も「ミュージカルでは爽やかな、プリンスみたいと言われることもあるのですが、この役は正反対に、ガサツで女好きで破天荒。僕にとっても全身全霊で挑みたい」と晴れやかな顔を見せた。
また、思い入れのある演目について、最初に習った八雲の十八番「死神」を挙げた岡田。「稽古の時と違って、衣装を着て八雲をやると、どんどん自分の『死神』になるし、『死神』に出会うことによって、どんどん役が変わっていく」。先月の誕生日にも「死神」という日本酒をプレゼントされたという岡田は「誕生日にもらうものなのかな」と周囲を笑わせつつも、「(撮影が)終わったら、みんなで飲めたらいいなと思います」と笑みを浮かべた。
脚本に映画『フラガール』や連続テレビ小説「マッサン」などの羽原大介、演出に『百万円と苦虫女』『お父さんと伊藤さん』などを監督したタナダユキらが名を連ねた本作。成海璃子も小夏役として出演する。(取材・文:壬生智裕)
NHKドラマ10「昭和元禄落語心中」はNHK総合にて10月12日22時~放送開始(毎週金曜、連続10回)