スパイダーマンにオスカー!長編アニメ賞は『スパイダーマン:スパイダーバース』
第91回アカデミー賞
第91回アカデミー賞授賞式が25日(現地時間24日)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、人気ヒーロー、スパイダーマンの活躍を描いた映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(3月8日全国公開)が長編アニメ映画賞を獲得した。日本からノミネートされていた細田守監督作『未来のミライ』の受賞はならなかった。
本作は、時空が歪み、多次元に存在するスパイダーマンが一堂に会したニューヨークを舞台に、突然スパイダーマンの力を得た少年マイルスの成長を描く青春譚(たん)。2Dと3Dアニメを巧みに融合させた新たなアニメーション表現と、自分に自信がない黒人少年が、さまざまな事情を抱えたスパイダーマンたちとの交流を経てヒーローになっていく物語は絶大な支持を集め、ディズニーやピクサー作品がひしめくなかにあって、オスカーの筆頭候補として期待されていた。
過去の『スパイダーマン』シリーズでは、『スパイダーマン2』(2004)が視覚効果賞を受賞しているものの、作品全体を評価する賞に輝くのはこれが初めて。今後のヒーロー映画の可能性をさらに広げる、歴史的な瞬間と言っても過言ではない。
さらに本作をプロデュースしたのは、かつて『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督から解雇されたことが話題となった、フィル・ロードとクリストファー・ミラーのコンビ。苦難の時を乗り越えて手にした大金星は、彼らにとってもまた格別なものだろう。(編集部・入倉功一)
第91回アカデミー賞授賞式は、2月25日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時より字幕版放送)