『スパイダーバース』あの人の出演シーンは一つじゃない!監督がヒントを明かす
アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(公開中)の監督・共同脚本を務めたロドニー・ロスマンが電話インタビューに応じ、本作にカメオ出演している故スタン・リーさんについて語った。(以下、ネタバレを一部含みます)
アメコミ界のレジェンドであるリーさんは、数多くのマーベル映画にカメオ出演していることでも有名である。作品毎に異なる役柄で登場することから、彼の出演シーンを待ち望むファンも多い。しかしながら、リーさんは昨年11月に他界。本作は、彼が亡くなってから1か月後に全米公開されることとなった。
ロドニー監督によると、リーさんは亡くなる1年以上も前に本作のアフレコを終えていた。「(彼の死を受けて)特にセリフの変更などは行っていません。映画の最後に、トリビュートとして彼の言葉を挿入しました」。本作でリーさんはコスチュームショップのオーナーとして、主人公マイルスにスパイダーマンのスーツを渡すという、物語のターニングポイントとなるシーンで登場しており、ロドニー監督も彼の役どころを重要視していたという。「私たちは、スタンさんのカメオシーンを重要なものにしたかったのです。彼がマイルスにスーツを与える、それは(スパイダーマンをピーター・パーカーから彼に)バトンタッチする意図も込められています」
またロドニー監督は、本作でリーさんが登場する場面は一つではないことも明言。「アニメーションが目まぐるしく展開するので、恐らく普通に映画を鑑賞しているだけでは(カメオシーンが)わからないと思います」と通常の速度では判別がつかない部分にも彼が出演していると明かした。
こうしたイースターエッグ(隠し要素)もアニメーターたちの遊び心だと語る監督は、「例を挙げるとすれば、電車やバスなどの乗り物に一瞬だけ彼が映っているとかですね。でもほとんど場面転換が早すぎて、スローで確認しないとわからないシーンばっかりです(笑)」とわずかながら、リーさん出演シーンのヒントを告白。マイルスが住むニューヨークで、彼が何回姿を現すのか数えながら鑑賞するのも面白いかもしれない。(編集部・倉本拓弥)