コレだけ押さえておけば大丈夫!『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を楽しむための基礎知識
クエンティン・タランティーノ監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が8月30日よりいよいよ日本公開となります。カルト集団マンソン・ファミリーによる女優シャロン・テート殺人事件という史実を軸にした作品だけに、基礎知識があってこそ楽しめる! ということで、最低限押さえておきたいポイントをまとめました。
【動画】『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告編
シャロン・テート殺人事件
1969年8月9日未明、ロマン・ポランスキー監督の妻で女優のシャロン・テートさん(当時26歳)がハリウッドの自宅で友人3人、そして通りかかった若者と共に惨殺された事件。妊娠8か月だったシャロンさんの体はズタズタに切り裂かれており、猟奇的な大量殺人事件として全米を震え上がらせました。この凶行に及んだのが、カルト集団マンソン・ファミリーです。
カルト集団マンソン・ファミリー
マンソン・ファミリーは、チャールズ・マンソンが率いたカルト集団。自らをキリストの生まれ変わりと称したマンソンは、家出少女たちを集めてヒッピーコミューンを形成し、幻覚剤LSDも使って洗脳していきました。西部劇の撮影にも使われていた「スパーン映画牧場」の牧場主ジョージ・スパーンは目が不自由な老人で、労働と引き換えにマンソン・ファミリーを同所に住まわせていました。
タランティーノ監督にとっての1969年ロサンゼルス
タランティーノ監督いわく、1969年のロサンゼルスを舞台にした本作は、自身にとって最もパーソナルな作品とのこと。Esquireには「アルフォンソの『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督の半自伝的な映画)は1970年のメキシコシティを描いた。僕にはそれがLAで1969年だ。その年が僕という人間を形作った。僕は6歳だった。これが僕の世界なんだ」と語っています。この言葉を踏まえて映画を観れば、彼が1969年のロサンゼルスを愛情を込めて徹底的に再現した理由がわかるはずです。(編集部・市川遥)