田中圭、役づくりしない理由を明かす
俳優の田中圭が17日、新宿バルト9で行われた映画『mellow メロウ』の初日舞台あいさつに出席し、作品に臨む際に役づくりをしないことの理由を明かした。この日は田中のほかに共演者の岡崎紗絵、志田彩良、松木エレナ、白鳥玉季、ともさかりえ、今泉力哉監督も登壇した。
本作は、穏やかに暮らすオシャレ花屋の店主・夏目誠一(田中)を主人公に、さまざまな恋愛模様を描く物語。主演を務めた田中は、台本を読んだ時の印象を振り返って「着眼点がすごい脚本だなと。大きな出来事はなく、日常にあることを丁寧に紡いでいく。こんな温かいストーリーをどんな人が書くのだろうと、今泉監督にすごく興味がわきました」と語った。
自身が演じた夏目について、田中は「夏目はモテるんです。でも、なんで(こんなキャラが)モテるのだろうと思ったりもしましたが、あるところで『いや、実はそこまでモテてないな』って気づいて……。みんなの恋愛の練習台のような、恋まで発展しないモテ方だなと」と分析。続けて「役づくりはしようがない。限界があるので普段からしないんです」と明かし、「今回もしていないです。撮影現場でみんなと信用を築きながらつくるほうが結果いいものになるんじゃないかって」と持論を展開した。
また、見どころについて聞かれた田中。「人が誰かを思ったりすることの温かさや、人のことを考えることができるいい作品。誰かを思うだけで温かい気持ちになるっていうのは、素晴らしいなって思いました」としみじみと感想を口にした。
そんな田中について、子役の白鳥は「圭さんはお花屋さんの役。撮影中も花を切って花束をつくる練習をしていて、すごいなと思いました」と称賛。田中は照れくさそうな表情で「撮影の時は(白鳥は)まだ8歳。自分も気を遣うこともなくやっていました。楽しかったです」と述べ、「たしかに撮影中は花を切る練習をしていました。よく見ていたね」と白鳥に優しく声をかけていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『mellow メロウ』は新宿バルト9、イオンシネマ シアタス調布ほか全国公開中