瀬戸利樹&甲斐翔真「仮面ライダーエグゼイド」以来の共演で見せた固い絆
橋本環奈主演の映画『シグナル100』(公開中)で、特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」以来、約2年ぶりの共演を果たした瀬戸利樹と甲斐翔真。プライベートでは親友同士だという両雄が本作に懸ける思いとともに、お互いの俳優としての成長、そして「エグゼイド」チームの固い絆について熱く語った。
担任教師の下部(中村獅童)によって“自殺催眠”をかけられた3年C組の高校生たち。「涙を流す」「あくびをする」「スマホを使う」など、やってはいけない自殺発動のシグナルは全部で100。日常行動を制限された生徒たちが死の暗示を解く方法は、クラスメートの死しかない……。本作は、同名のベストセラーコミックを映画化した学園サバイバル。主人公の樫村怜奈役の橋本をはじめとする若手俳優が結集し、瀬戸はクラスメートから距離を置くクールな和田隼役を、甲斐は仲間思いのサッカー部キャプテン・西園寺聖也役を務めている。
お互いに高め合いながら作品に臨んだ
約2年ぶりに撮影現場を共にすることになった瀬戸と甲斐。「エグゼイド」終了時、キャストみんなで「(違う作品で)誰と最初に共演するのかな?」と話していたそうだが、本作のオファーを受けて両者の名前を聞いたときは、お互いに「やっぱり」という気持ちと「予想以上に時間がかかった」という思いが交錯したという。
「こればかりは、運やタイミングもありますからね。でも、利樹くんが一緒でよかった」と笑顔を見せる甲斐に対して、瀬戸も「とにかくうれしかった。とてもハードな内容だったので、お互いに高め合いながらいい作品にしようと、よりいっそう気合いが入りました」と喜びを露わにする。
映画で繰り広げられるのは、教師と生徒36人による壮絶なデスゲーム。原作コミックを読破したという甲斐は、オファーがきたときに「これを映画化したら、いったいどうなっちゃうんだろう……というのが率直な感想でした」と不安感と期待を持ったことを明かす。瀬戸は「僕はこういうテイストの作品が好きだったので、オーディション時からワクワク感がありました」と好対照な反応。ただ、お互いに同意したのが「俳優として、またとないチャンス」だという点。「若手の僕たちが、ここまでスリリングでヒリヒリするような映画に出会えることは滅多にない」と甲斐が言うように、二人とも強い意気込みで撮影に臨んだ。
エグゼイドの仲間みんなで成長したい!
「仮面ライダーエグゼイド」で苦楽をともにし、プライベートでも交流のある親友同士の二人だが、意外にもお互いを“俳優”として意識したのは、今回が初めてだという。瀬戸はこう説明する。「エグゼイドのときは、劇中でそんなに絡みがなかったので、お互いを映像で観ることが多かったんです。今回はガッツリ会話劇をしているところもあり、“俳優・甲斐翔真”と初めて対峙したような感じでした。お互いにパワーをぶつけ合いながら、本当の意味で共演できた気がして、すごく楽しかったです」
その言葉を照れくさそうに聞いていた甲斐。「利樹くんはクールな役が似合う。こういう(端正な)顔立ちだし、決まるのはよくわかる。今回も、僕たちサッカー部の仲間をクールな表情で追い込む姿は、心の底から憎悪が湧く芝居を掻き立てるほどうまかった」と絶賛。ただ、陽気でノリのいい瀬戸の素顔を知る甲斐は「本音を言うと、三枚目をやってほしい。もっと爆発的に“ギャー!”となっている利樹くんが見たい(笑)」とリクエスト。
すると瀬戸は「自分の素に近い役のほうが実は難しかったりする。だから、クールなほうが入りやすいっていうのもある。甲斐くんは普段、すごく紳士的だから、個人的にはどちらかというと三枚目のほうを見てみたいです!」と持論を述べた。
「エグゼイド」から約2年、お互いに俳優として成長し、待望の再共演を果たした二人。「同世代の俳優が多かったのでライバル意識もありますが、叶うことならエグゼイドの仲間みんなで成長したいし、頑張りたい。それくらい、あの作品には思い入れが強いんです」と強調する瀬戸の言葉に、大きくうなずく甲斐。二人の根底には今も“エグゼイド愛”があふれている……これだけは間違いないようだ。(取材・文・撮影:坂田正樹)
映画『シグナル100』は全国公開中